読んダラ日記 俺の俺による俺様のためのダイアリー
■2018年01月15日 [書籍の類]
農協月へ行く
- [著] 筒井康隆
- [刊] 角川文庫
- [入手経路] 手持ち
- 俺満足度:★★★★☆
漫画家をはじめ文筆業の人間を「先生」と呼ぶ風潮が気持ち悪い。編集者が作家を“先生”とおだてるのは理解できるが、読者には関係なかろうが。少なくとも俺の先生じゃねーわ。
んで。引き続き手持ち筒井のお片付けで角川文庫。その中でもかなり平均値が高い短編集でストレスフリーの読み心地。特に表題作は風刺が効いている以上にバカバカしい筒井の得意パターンでオチまで一気に突っ走った傑作。農協の悪評をここまで面白おかしい話に昇華させる筒井は間違いなく天才だ。その他、改行少めの高密度文章でたたみかけてくるパターンの「経理課長の放送」も好き。
筒井だけは「先生」に値する作家かもしれん。筒井先生……いや、ないな。