- 柳田邦男
- 講談社文庫
- 古本
外米トライアルでコストコの加州米「カルローズ」に挑戦。加州米なんて25年ぶりだけど、変わらずやっぱり普通に美味い。西友の豪州米より全然ジャポニカだし、これ悪くないぞ。
んで。設立されたばかりの国立がんセンターに集いし精鋭たちがガンと闘う話。ガンを愛しガンに愛された男・久留院長が学閥廃止、能力第一主義を掲げて全国から選りすぐりのガン絶対殺すマンたちを引き抜いてくるところからして梁山泊感がすごい。千葉大から来た市川(と師匠の白壁)のX線二重造影法とか日本医科大出身の坪井が開発した肺の末梢病巣擦過法なんかのサイドストーリーもアツい。むしろそっちが本編とも言える。
この調子なら勝ったも同然。下巻でガンを撲滅しちゃう可能性、あるね。
- 山崎豊子
- 新潮文庫
- 古本
フィリピンで捕獲してきた住み込みベビーシッターは、少しずつ日本での生活に慣れてきた様子。言葉の壁を心配してたけどムスッコが懐いてるのでヨシ。解放された感がすごい。
んで。不毛な地帯は名残惜しいけど最終巻。副社長壱岐正の石油出ない出ないばぁっ。でも結局出た。俺たちの出世街道はこれからだ、と思った矢先、相場で大穴あけた社長と一緒にさらりと勇退……。あるぇぇ? 終わっちゃったよ。社長も会長も相談役も社外取締役壱岐正もまだなんだけど。ヤングとか学生もあると思ってたのにな。とはいえ、この長編で中だるみもなくずっと面白かったんだから名作だと思う。これはきれいな瀬島龍三。
それにしても、けっこう実り多い話だったよ。どこらへんが不毛なのか。
- 山崎豊子
- 新潮文庫
- 古本
妻、2年間の育児休業を経て職場復帰。休んでる間にルールが変わって、派遣も社会保険と厚生年金に加入しなきゃいけなくなったそうな。俺は国保&国民年金なのに。なんか負けた。
んで。不毛な地帯の第4巻は引き続き日米自動車提携を進めつつ出世して専務壱岐正。提携話はライバル商社に出し抜かれて潰れたけど、その時には副社長案件になってたから、つまり副社長終了のお知らせ。また勝ってしまった主人公。その勢いで今度はイランの油田開発に挑戦だ。日の丸グループを抜けて独立系石油会社と組んだもんだから、通産官僚が敵に回って政治的にも面白いことになりそうな雰囲気。もっと汚いことをやってくれ。
次回いよいよ最終巻。お仕事のスケールも大きくなってラストスパート。
- 山崎豊子
- 新潮文庫
- 古本
住み込みのベビーシッターを捕獲するため3泊4日で単身フィリピンに乗り込み、義妹を連れて本日無事帰国。これで妻がまた働きに出られるわけよ。ムスッコの世話は任せたぞ義妹。
んで。不毛な地帯の第3巻はフィリピンから帰りの機内で読了。船の確保がなんちゃらしてたと思ったんだけど、気がついたら自動車の外資提携がなんちゃらいう話が始まった。なぜか奥さんが目の前で唐突の事故死という女性関係の倫理リミッター解除イベントも発生したので、今後はそっち方面の期待も高まりますなぁ。そんなこんなで北米支社長壱岐正。せっかく確執が激化していた副社長は心臓が故障。脱落フラグだったら悲しいなぁ。
ここまでの出世伝は戦闘機やって船やって自動車。共通点は、乗り物?