- 柳田邦男
- 講談社文庫
- 古本
たまには肝臓を労ってやろうと決心して、試しにノンアルビールを導入してみた。これがけっこう飲んだ気になるもんで焼酎量を半減させることに成功した。しばらく続けてみる。
んで。国立がんセンターによるガン撲滅物語の続編。前作では達成できなかったけど、そこから時代が進んでるので今度こそガン撲滅に成功して感動させてくれるはず。引き続き国立がんセンターが舞台なんだけど、やっぱり面白いのはアロカの超音波診断装置とか富士フイルムのCRといったメカ開発のサイドストーリーという。ターミナルケアの話も出てきたけどメカじゃないから興味ナシ。そういうの要らん。メカを制するものガンを制す。
なお、今作はタイトルにルビ振ってなかったので“炎”は“ほのお”でよさそう。
- 柳田邦男
- 講談社文庫
- 古本
ずっと見て見ぬふりをしてきた楽天銀行のマネーブリッジをついに設定した。予想通り面倒だったけど、優遇金利のことだけ考えて乗り越えた。これで年に数千円をゲットだぜ。
んで。ガン撲滅梁山泊は下巻もアツいエピソードが盛りだくさん。久留が亡くなり、後任の塚本憲甫も亡くなり、その他の医師も面子を変えながら、町田製作所の気管支ファイバースコープで肺ガン治療が進展したり。そんなこんなでセンター開設から16年後の昭和53年時点で話は終わり。国内屈指の俊才たちが集結したんだから、そりゃもうガンなんて撲滅されたパーフェクトエンド。と思いきや、撲滅されてないじゃないすか! やだーー!
そういやタイトルが“朝”と書いて“あした”だった。そうは読まんやろ。
- 柳田邦男
- 講談社文庫
- 古本
外米トライアルでコストコの加州米「カルローズ」に挑戦。加州米なんて25年ぶりだけど、変わらずやっぱり普通に美味い。西友の豪州米より全然ジャポニカだし、これ悪くないぞ。
んで。設立されたばかりの国立がんセンターに集いし精鋭たちがガンと闘う話。ガンを愛しガンに愛された男・久留院長が学閥廃止、能力第一主義を掲げて全国から選りすぐりのガン絶対殺すマンたちを引き抜いてくるところからして梁山泊感がすごい。千葉大から来た市川(と師匠の白壁)のX線二重造影法とか日本医科大出身の坪井が開発した肺の末梢病巣擦過法なんかのサイドストーリーもアツい。むしろそっちが本編とも言える。
この調子なら勝ったも同然。下巻でガンを撲滅しちゃう可能性、あるね。
- 山崎豊子
- 新潮文庫
- 古本
フィリピンで捕獲してきた住み込みベビーシッターは、少しずつ日本での生活に慣れてきた様子。言葉の壁を心配してたけどムスッコが懐いてるのでヨシ。解放された感がすごい。
んで。不毛な地帯は名残惜しいけど最終巻。副社長壱岐正の石油出ない出ないばぁっ。でも結局出た。俺たちの出世街道はこれからだ、と思った矢先、相場で大穴あけた社長と一緒にさらりと勇退……。あるぇぇ? 終わっちゃったよ。社長も会長も相談役も社外取締役壱岐正もまだなんだけど。ヤングとか学生もあると思ってたのにな。とはいえ、この長編で中だるみもなくずっと面白かったんだから名作だと思う。これはきれいな瀬島龍三。
それにしても、けっこう実り多い話だったよ。どこらへんが不毛なのか。
- 山崎豊子
- 新潮文庫
- 古本
妻、2年間の育児休業を経て職場復帰。休んでる間にルールが変わって、派遣も社会保険と厚生年金に加入しなきゃいけなくなったそうな。俺は国保&国民年金なのに。なんか負けた。
んで。不毛な地帯の第4巻は引き続き日米自動車提携を進めつつ出世して専務壱岐正。提携話はライバル商社に出し抜かれて潰れたけど、その時には副社長案件になってたから、つまり副社長終了のお知らせ。また勝ってしまった主人公。その勢いで今度はイランの油田開発に挑戦だ。日の丸グループを抜けて独立系石油会社と組んだもんだから、通産官僚が敵に回って政治的にも面白いことになりそうな雰囲気。もっと汚いことをやってくれ。
次回いよいよ最終巻。お仕事のスケールも大きくなってラストスパート。
- 山崎豊子
- 新潮文庫
- 古本
住み込みのベビーシッターを捕獲するため3泊4日で単身フィリピンに乗り込み、義妹を連れて本日無事帰国。これで妻がまた働きに出られるわけよ。ムスッコの世話は任せたぞ義妹。
んで。不毛な地帯の第3巻はフィリピンから帰りの機内で読了。船の確保がなんちゃらしてたと思ったんだけど、気がついたら自動車の外資提携がなんちゃらいう話が始まった。なぜか奥さんが目の前で唐突の事故死という女性関係の倫理リミッター解除イベントも発生したので、今後はそっち方面の期待も高まりますなぁ。そんなこんなで北米支社長壱岐正。せっかく確執が激化していた副社長は心臓が故障。脱落フラグだったら悲しいなぁ。
ここまでの出世伝は戦闘機やって船やって自動車。共通点は、乗り物?
- 山崎豊子
- 新潮文庫
- 古本
妻の育児休業給付金がついに終了。2度の延長を経て22ヶ月間、働きもせずに得た金額は約180万円。書類作成と職安への提出を自分でやったから手間はかかったけど、元は取れたな。
んで。不毛な地帯の第2巻は第1次F-X売り込み合戦からスタート。防衛庁内のごたごたで同期が自殺したりもしたけれど、主人公は元気です。モデルがモデルだけに政財界の人脈を使いまくる裏工作の出番かと思いきや、さほどダークなことはしないままF-104がさっくり採用されて、そして時は流れ……次長、部長、本部長、取締役の時代が省略されて常務取締役壱岐正へ突入。いちいち反対してくる副社長が邪魔になってきたご様子。
これは副社長を追い落として自分が副社長になる流れやろなぁ。
- 山崎豊子
- 新潮文庫
- 古本
たまにしか乗らないタントにソーラー充電器を導入。分岐するヒューズがエンジンルーム側にあってしばし悩むも、助手席ドアのサービスホールから回す見事な素人仕事で解決した。
んで。山崎豊子本人は否定しているらしいけど、どこからどう見ても瀬島龍三とゆかいな仲間たちをモデルにした不毛な地帯の話。かなり期待値の高い第1巻は主人公が近畿商事こと伊藤忠で働き始める社長室付嘱託壱岐正と、大本営参謀時代に出張で行った満州でソ連に捕まってシベリアでダモイダモイする長期抑留者壱岐正のダブルストーリーで、さすが安心と信頼の山崎豊子、始まった瞬間からいきなり面白い。壱岐だけに。だはは。
ここから出世街道をばく進する未来が見える。早く次だ、次を読ませろ。
- 新田次郎
- 新潮文庫
- 古本
倉庫に眠っていたEPIA-ME6000がたまたま発掘されたので、ものは試しとWindows2000を入れてSeleniumを動かしてみたら重すぎて全然ダメで諦めた。次の古代の遺物、出てこいや!
んで。見事にお金を騙し取られて傷心の主人公なのでガチ登山から少し離れての就職編、そして結婚編。これがなかなかドラマチックな展開で面白かった。むしろ山より面白いくらいだったのでこのまま続けてもらって構わなかったんだけど、そういうわけにもいかず山に戻って怒濤の勢いでアイガー北壁撤退からのマッターホルン北壁制覇で感動の大団円。登山用語が全くわからない問題はあったけど、これは間違いなく名作ですわ。
モデルの芳野満彦氏は数年前までご存命だった模様。それがなによりの後日譚だ。
- 新田次郎
- 新潮文庫
- 古本
黒翼猫神様のお導きにより、Windows2000でTLS対応のFirefox31を動かすことに成功した。あとはSeleniumをどうにかすればスクリプト鯖を延命できるはず。ゴールは近い気がする!
んで。八ヶ岳でちょっと無茶して遭難した時の凍傷で両足の指だの踵だのを失くしちゃったけどそれでも山が好きすぎて登り続けるクライマーの話。終始淡々とした文章、舞台は基本的に極寒の山中、なのにアツい。これぞ新田次郎よ。純朴で気持ちのいい山男たちばかりの中、ちょこちょこ絡んでくる津沼春雄というキャラが悪いことばっかして場を引っかき回すのもアクセントになっててグーよ。出てきた瞬間イベントフラグが立つ有能。
そんなこんなでヨーロッパ遠征費を丸ごと春雄に騙し取られたところで下巻へ続く。