- 山根一眞
- 小学館文庫
- 古本
始めてフィリピンフェスティバルなるものに行ってきた。日比谷公園に集ったフィリピン臭のする有象無象。どこからこんなに湧いてきたんだと不思議に感じつつ、正直けっこう楽しかった。
んで。全巻集めてから読もうと思ってたけどブコフで見つかる気がしないから読んじゃうことにしたシリーズ。「メタルカラー」なんてタイトルだからカッチカチの金属加工の話かと思いきや、特にそういう縛りではなく、インフラ系メーカーのエンジニアへのインタビューを中心にしつつ動植物の話もあったりしてテーマは幅広い。古い本だけど古さを感じさせない普遍的な面白さがある。
基本的に対談は大嫌いなんだけど、これは対談である意味があるから全然イヤじゃない。
- 高橋克彦
- 講談社文庫
- 手持ち
ムスッコのパスポートが無事に発効されたので里帰りのチケット取ったー。去年のクリスマスに就航したバニラエアのセブ直行便で、親子3人往復6万円。PALの1人分より安い。LCC万歳。
んで。蝦夷の聖典はついに最終巻。秀衡が義経を受け入れて、そして全てが終わった。100年続いた黄金楽土が、いとも簡単に終わっちゃったんだよ。こんな結果を認めたくはないけど、奥州藤原氏が3代ではなく4代だったことと、全ては陸奥に暮らす民のためという最期を描き切ってくれた高橋克彦には尊敬の念を抱くばかり。何度読んでも泣く。でもこれだけは言っておく。平泉は滅びぬ。何度でも甦るさ。
昔、奥州史跡巡り旅の時に見た「平泉」の文字が入った学校ジャージが羨ましかった。移住してぇ。
- 高橋克彦
- 講談社文庫
- 手持ち
2年ぶりのフィリピン里帰りを計画する時期が来た。さて、チケットを予約しよう。と思ったら、そういえば全員のパスポート番号が必要だった。ムスッコのパスポートを作ってこなきゃ。
んで。蝦夷の聖典、第4巻は奥州藤原氏爆誕。前九年の役の後、清原氏の養子にされて清原清衡なんていう名付けた親の顔が見たいレベルの珍名になってしまって生き恥をさらす清衡。たぶんこの名前がよっぽど嫌だったんだろう、後三年の役を起こした。その気持ち、わかる。そしてついに奥六郡を手に入れたぞ。ついでに名前を藤原姓に戻したのは当然だ。でもこの巻の真の主役は義家。八幡太郎かっこよす。
この勢いのまま奥州藤原氏と東国武士が手を組んで朝廷を滅ぼすんですね、わかります。
- 高橋克彦
- 講談社文庫
- 手持ち
ふるさと納税は必要なものをもらうべし、という真理に辿り着いた。日々の生活で絶対に欠かせないものの筆頭といえば、焼酎と決まっている。鹿児島県垂水市がいいか日置市がいいか悩む。
んで。蝦夷の聖典、第3巻は前九年の役クライマックス。安倍からしたら源頼義ごとき鎧袖一触だったはずのさ。それが清原武則と金為行のせいでむざむざと……思い返すだに腹立たしい。終わりが近づくにつれて、ここまでの物語を支えたキャラが一人また一人と旅立って、もう号泣ものですよ。特に荒川平祐の最期は、涙で視界が滲んでまともに読めねぇ。蝦夷はただ平和に暮らしたかっただけなのに、朝廷許すまじ。
こうして安倍氏は滅んだが、清丸という希望はかろうじて残った。まだだ、まだ終わらんよ。
- 高橋克彦
- 講談社文庫
- 手持ち
ホンダのモンキーをもらった。でも車庫にスペースがないので、動かなくなって久しいDio BAJAの処分を決心した。せめてヘッドライト周りだけは残しておこうと、泣きながら取り外した。
んで。蝦夷の聖典、第2巻はついに安倍の宿敵・源氏がオンステージ。やる気満々の朝廷が陸奥守に送り込んだ源頼義によって前九年の役、スタートです! そしたらいきなり永衡(バドミントンが得意)が裏切りを疑われたあげく殺されちゃって経清マジ激おこ。もうやってらんねーっつって安倍に走った場面がこの巻の見どころ。もともと強い安倍軍に経清が加わったんだから、この戦はこっちのもんよ。敗北を知りたい。
この勢いのまま安倍が陸奥を統一するんですね、わかります。
- 高橋克彦
- 講談社文庫
- 手持ち
今年は夏休みが短くて、気がつけばもう最終日。今日はたっぷり休もうと思ってたのに、なんかAmazonのアクセス制限がCAPTCHAじゃなくなってない? ああ、またツールを対応させなきゃ。
んで。未読の在庫が枯渇したので、読んダラ以前の既読の中から不朽の名作「炎立つ」をチョイス。過去に何度も読んでるんだけど、ここ20年くらいはご無沙汰だから細かい話はすっかり忘れてて、おかげでほぼ初めて読むくらいの新鮮な気持ち。そしたらいきなり面白い。貞任がTPOわきまえずに熱い。経清は使えない陸奥守にヘイト溜めてて見限る気満々。そして永衡は阿倍の娘に嫁に来ないか。これで勝つる!
ついでにNHK大河ドラマ版も見始めたんだけど、こっちは思い出よりも出来がよくなかった。
- 福岡伸一
- 講談社現代新書
- 古本
前に訳あり粉ミルクを安く買えたことがあったんだけど、その後ずっと巡り会えなくて悲しい。今回買ったのも、お高い正規品だ。賞味期限切れでもなんでもいいから、安いのをくれ。
んで。手持ちの在庫が少なくなってきたので、長らく本棚にあったけどスルーしていた新書を手に取ってみた。話題になった本だったような記憶はあるんだけど、どうせ難しいんでしょう? と思ったら、これがまぁ、端的に言って、面白かった。超、面白かった。生物を生物たらしめているのは、自己複製と動的平衡。おお、しっくり来たー! 説明はわかりやすいし文章は上手い。もっと早く読めばよかったぜ。
検索したら今年になって続編っぽいのが出たっぽい。そっちも読んでみたい。
- 平岩弓枝
- 文春文庫
- 古本
ムスッコに眼鏡を握り潰されたので、初めてowndaysに行ってみた。普段使いの安い眼鏡の他に、ずっとほしかった丸眼鏡をブルーライトカットレンズで作ってやったぜ。出来上がりが楽しみ。
んで。「新かわせみ」の第2巻は、俺の頭もだいぶ明治時代に馴染んできてサクサク読んでしまった。非常に気楽に読めて普通に面白いから娯楽小説としてはいいんだけどさ、主役の若者トリオが外人医師の弟子だったり法律の勉強してる探偵だったり女学校の生徒だったりするのは、ちょっと出来すぎだよなー。明治時代でこんなことしてるなんてスーパー上流階級じゃんか。
あと麻太郎と異母兄妹だって千春にバレたー。夢の近親カップル成立は無理かー。
- 平岩弓枝
- 文春文庫
- 古本
空自コスプレ大会から帰ってきた翌朝、すぐ近所に警察が集まってたからなにかと思ったら、親戚のおじさんが死んでたわ。自宅で突然死するとあんなに警察が来るのね。驚いた。
んで。久しぶりの「かわせみ」は新シリーズで明治時代になってた。いきなり東吾は行方不明になってるわ源三郎と七重が殺されてるわで頭がついていかなかったわ。そんな超展開の中、20代になった麻太郎、源太郎、花世の幼馴染み仲良しトリオが源三郎と七重の仇を討ったのでめでたしめでたしの新シリーズの第1巻だった。強制世代交代には驚いたけど、これはこれで面白い。
ただ、みんな大きくなっちゃってて圧倒的にロリ成分が足らんな。
- 萩原遼
- 文春文庫
- 古本
ふるさと納税というのをやってみようと思い立っていろいろ調べた結果、まずは和歌山県田辺市に寄付して梅干し4kgをもらってみることにした。どこにあるのかすら知らない自治体だけど。
んで。帰国運動で祖国に帰ったお友達が消えたから心配で行方を追ったら帰国運動の真実が見えてきた話。第30回大宅賞受賞作。北朝鮮の体制がかなり素敵でけっこう面白かった。でも自他共に認める“地上の楽園”だったわけだし、たぶん著者の勘違いだと思う。そりゃ楽園にも多少の苦労くらいはあるさ。みんな自分で考えて帰国を決めたんだから、他人がどうこう言うのはおこがましいよ。
まだ“地上の楽園”は健在だから、南北関係なくみんな帰ってくれないかな。