2003年11月1日 の日記
■2003年11月01日 [書籍の類]
わたしのグランパ
- 筒井康隆
- 文春文庫
- 古本
俺満足度:★★★☆☆
本日2冊目となる『わたしのグランパ』は読売文学賞受賞作。
んで。経験上、筒井のジュブナイルにはあまりよい印象がなかったんだけど、これはけっこう楽しめた。中学生の主人公 珠子の家に刑務所を出所した祖父 ゴダケンさんが帰ってきたという話。このゴダケンさんの生き様が任侠って感じで妙に格好よかった。
あまりジュブナイルという雰囲気はなく、ごく普通に読めた。
■2003年11月01日 [書籍の類]
エンガッツィオ司令塔
- 筒井康隆
- 文春文庫
- 新本
俺満足度:★★★☆☆
筒井断筆明けシリーズが絶好調。
んで。これは短編集。表題作は“エンガチョ”のことだった。エログロナンセンスでちょっと安心。実名の作家とクスリが出まくりの「猫がくるものか」、将軍様のパロディ「首長ティンブクの尊厳」あたりがお気に入り。「越天楽」から始まる七福神シリーズは一見『遠野物語』みたいなのに内容はバカ。笑った。
巻末に「附・断筆解禁宣言」なる対談が載ってた。今まで断筆はてんかん協会とのいざこざが原因だと思ってたんだけど、実際はマスコミの自主規制への抗議だったみたい。大げさに騒ぐのは当事者ではなく常にその取り巻きの人間だというのは大いに納得。