読んダラ日記 俺の俺による俺様のためのダイアリー
■2003年10月31日 [書籍の類]
パプリカ
- [著] 筒井康隆
- [刊] 新潮文庫
- [入手経路] 新本
- 俺満足度:★★★☆☆
今月17冊目の文庫ということで月間新記録樹立。仕事もせずに頑張った。
んで。記念すべき一冊は久しぶりの筒井長編。裏表紙の紹介文を読んだ限りでは胡散臭いSFという予感がしたんだけど、とんだ大間違い。サイコセラピストの千葉敦子は患者の夢に入り込んで精神病の治療をしちゃう夢探偵パプリカという顔も持ってんの。美人。彼女が研究所の派閥争いに巻き込まれ天才同僚が開発中の精神治療機材を奪われたりそれを悪用されたりでもう大変。そのうちに夢と現実がゴッチャになって……という真面目なSF展開でドタバタな笑いは一切ナシ。正統派な大作だった。久々に物語にのめり込んじゃった。
特に後半は夢うつつな物語。読んでるこっちも現実に読んでいるのか夢の中なのか、足下が覚束ないような不思議な感覚。ラストシーンも不思議でよかった。