- 萱野茂
- 朝日文庫
- 古本
面白いという噂を聞いたのでアニメ「STEINS;GATE」を観てみたら一気に完走してた。ずっと酔っ払ってたからよく理解できてないしストーリーも思い出せないけど、すごく面白かった。
んで。タイトルからして明らかにつまらなそうだけど「ゴールデンカムイ」をより楽しむための修行なのだという覚悟で読んでみたら、興味深い話ばかりでアイヌ舐めてましたごめんなさい。アイヌ最後の世代ともいえる人の自伝で、意外なほどに文章が丁寧で読みやすい。せっかく存在した文化なんだから、少しでも残せたらいいね。ヒンナヒンナ。あと、若い頃の著者が昔のハリウッドスターばりのイケメンだった。やるじゃんアイヌ。
そもそもなんでアイヌって差別されてるの? アイヌの血とか逆にかっこいい気がするんだけど。
- 中村紘子
- 新潮文庫
- 古本
あまりの暑さに耐えかねてエアコン24時間稼働中。こまめに切ってた去年に比べれば電気代はかかるんだけど、その差は僅か7%。うーん、これはもう、つけっぱでいい気がするね。
んで。中村紘子が第8回チャイコフスキー・コンクールの審査員をやった時のエピソードいろいろな話。第20回大宅賞受賞作。ピアノどころか音楽自体わからないし興味すらほとんどないんだけど、それでも面白かった。ピアニストが本業なのに文章も上手いんだから偉いもんだ。音楽に限らずなにかに打ち込むという気持ちが理解できない俺には、コンクール出場者の必死さが羨ましく感じられた。気がする。かも。ウソかも。ウソだな。
ふーむ、なんだかクラシック音楽のコンクールに興味が湧いてきた!(小一時間で忘れる)
- 平岩弓枝
- 文春文庫
- 古本
アニメ「GATE」を視聴中。64式小銃へのこだわりが好感度高い。やっぱ小銃はロクヨンが一番可愛いよな。すぐ部品なくしちゃうドジっ娘だし。89式なんぞ要らん!(すっぱい葡萄)
んで。新かわ3巻は源太郎と千春がようやく結婚することになってキュンキュンするところが唯一の見どころ。相変わらず宿の周辺では大小多彩な事件が引きも切らずで忙しいわけなんだけど、どの事件も以前に比べて人間関係が無駄に複雑になるばかりで、ちょっとついていけなくなってきた。オブラートに包まずに言うと、面白くない。毎度こんな無理矢理な事件を絡めるより、きっぱりと日常系に移行したほうがいいような気がするよ。
このままじゃジリ貧なんだから方向転換してほしい。ロリを投入するとか、ロリとか。
- 村松友視
- 文春文庫
- 古本
今年も空自コスプレ大会が無事に終了。“異常気温ウオーニング”とかなんとかいう聞いたことない警報が連日発令される異常な暑さの5日間でもうヘトヘトだけど、楽しかったー。
んで。帝国ホテルの従業員に仕事のことを聞いて回った話。みんなその道のプロなんだろうけど、なんだか盛り上がりに欠けた。強いて言うなら施設の人たちの部分がちょっと面白かったくらいで、憧れの帝国ホテルのはずなのに魅力が全然伝わってこないという残念仕様の本だった。文体がナヨナヨしてるから女が書いてると思い込んで読んでたんだけど、途中で著者が男だと知った。この人の文章、なんか気持ち悪い。
帝国ホテルに行く機会なんて一生ないだろうし、切り替えて次に行こう。
- 山根一眞
- 小学館文庫
- 古本
スクリプト鯖の予備機にWinXPを入れて動作試験をしてみたら重すぎて使い物にならないことが判明。となると、どうにかしてW2KでTLS対応のFirefox31を動かすしかない。頑張れ俺。
んで。第4巻まで読み終た後ずっと第5巻を探してたんだけど全然ブコフに落ちてないから諦めて先に進むことに。今回は世の男の子全員の心に刺さる「宇宙」と「深海」がテーマなんだから面白くないわけがない。中でも「おりひめ・ひこぼし」ランデブー実験のエピソードが出色で、これはぜひ教科書に載せてほしい。さらにラストはH-IIロケット8号機のエンジン捜索でNASDAとJAMSTECが夢の共演だよ。たぎるなぁ。
いろいろ驚かされたけど、最も驚愕したのは宇宙関係者の東大率の高さかな。
- 畠山清行(著)/保阪正康(編)
- 新潮文庫
- 古本
スクリプト鯖で動かしてるFirefoxのWindows2000最終対応版がTLSに対応してないから、ついにAmazonセラーセントラルで警告が出るようになった。もうW2Kでは戦えないのだろうか。
んで。名前は有名だけど実際になにしてたのかよく知らない陸軍中野学校の話、と思ったのは序盤だけで、実際には中野学校と関係ない話も含めた戦前戦中における日本の諜報戦の話。サイゴンのラジオ局からの偽放送だったり、吉田茂邸への潜入工作だったり、登戸研究所が作ったスパイ道具だったりとバラエティ豊富で、どのエピソードも面白かった。編者による補足説明が有能なのもポイント高い。保阪のくせにやるやんけ。
「陸軍中野学校 終戦秘史」という続編があるみたいで、少し気になる。
- 佐藤正明
- 文春文庫
- 古本
久しぶりにAmazonで買い物したら楽天Edyが使えて感動した。楽天カードを作った時に最初から入ってた650円と雪印の懸賞でもらった1,000円をここで消費できたので余は満足じゃ。
んで。創業から90年代にかけて、ホンダという企業の姿が変わっていくのを追った話。第27回大宅賞受賞作。文章が下手なのと誤字が多いのとで興を削がれる場面が多いという難点はあったけど、さすが大宅賞だけあって面白かった。販売店の系列の意味とか今まで考えたこともなかったよ。ホンダは今も頑張ってると思うし嫌いじゃないけど、なんだかんだ言っても結局は本田宗一郎と藤沢武夫がマジスゲーという小並感。
その後の話も読みたくなってくるなぁ、と思ったら続編が出てた。要チェックや。
- 柳田邦男
- 新潮文庫
- 古本
もう床屋に行くのが嫌になったので、妻に許可を取って8年ぶりの丸坊主復活。やっぱり丸坊主はいい。自分で出来るというのが素晴らしくいい。他人と関わり合いたくないんじゃ。
んで。前作のあとで発生した日航機連続事故の事故調査と、そこから見えた航空事故調査のあり方への提言をまとめた話。パイロットのミスで済ませるんじゃなく、そのミスを誘発した原因の解明こそ重要だよね、という当たり前っちゃ当たり前の主張なんだけど、この本が書かれてから40年以上経つのに、未だ日本の事故調査は刑事事件を絡めてくるからパッとしない気がする。国民情緒法の南鮮じゃないんだから、科学で語ろうぜ。
それはともかく、航空機事故ってなんでこんなに面白いんだろう。大好き。
- 柳田邦男
- 新潮文庫
- 古本
長らく商品梱包には既成のプチプチ袋を使ってたんだけど、今の注文数ならプチプチロールをその都度ハサミで切っても大した時間がかからないことに気がついた。経費削減が捗る。
んで。1966年に発生した飛行機の連続事故の原因調査の話。第3回大宅賞。カナダ機とBOAC機の事故を担当した調査団が原因を論理的にズバズバ究明していく様は推理小説よりも面白かった。対して全日空機事故を調べた木村秀政調査団の酷かったこと。科学的に可能性を探った山名正夫教授(彗星とか銀河を設計した人)をガン無視して最終的に“パイロットのミスかな、よくわかんないけど”という報告書を出すだけの簡単なお仕事で悲しくなった。
なお、どれも音速以下の旅客機事故だから、マッハがどう恐怖だったのかは不明。
- 石井光太
- 新潮文庫
- 古本
懲りない外米トライアル、今回は西友の豪州米「うららか」。以前の西友豪州米は古米風味でイマイチだったけど、今回のはイケた。東南アジア風パサ米なのがウチではむしろ好評。
んで。途上国の都市部の貧困をルポしてみた話。スラム編、路上生活編、売春編の3部構成で、主に世界の都市部の貧困に関してのレクチャーだった。ことフィリピン農村部の貧困に関しては造詣の深い俺だけど、都市部の貧民とは縁遠いから興味深く読んだ。著者の貧民に対する目線と語り口が慈愛に満ちていて嫌味がない。世界の貧困に対する答えはそれぞれが考えればいい、というやや突き放し気味のスタンスもグッドよ。
こういうのを知るにつけ、日本に生まれた幸運を実感する。人間は下を見て安心するのだ。