読んダラ日記 俺の俺による俺様のためのダイアリー
■2004年12月20日 [書籍の類]
管制官の決断 ニアミス、大空港の危機一髪
  • 加藤寛一郎
  • 講談社+α文庫
  • 古本
俺満足度:☆☆☆☆

御茶メールOn-Lineに合流してみた。が、実はデザインを合わせただけで中身は変わってない。完全合併はいつのことやら。

んで。航空管制の本。面白くなかったから5日間もかかった。最大の問題は、著者がATCについてド素人ってこと。“ATCの自動化は可能である”って言いたかったらしいんだけど、例によって話が繋がってなくて苦労した。だいたいこの人に専門外のこと書かせちゃダメだろ。専門分野の航空力学を書かせても論点あやふや結論ぼんやりなんだから。

そういや友達に空自の管制幹部がいた気がする。元気でやってるかなぁ。

■2004年12月15日 [書籍の類]
粋な旋盤工
  • 小関智弘
  • 岩波現代文庫
  • 新本
俺満足度:☆☆☆☆☆

週の真ん中水曜日。真ん中もっこり夕焼け番長。

んで。重苦しい雰囲気を感じるのであまり読まない岩波文庫を珍しく手に取った。旋盤を回しながら本を書く小関智弘のデビュー作だ。町工場の技術を面白く書く人だから期待してたんだけど、これはダメ。全然ダメ。まず文章がダメ。格好よく書こうとしすぎてスゴい勢いで空回り、なにを言いたいのかわからない箇所が多すぎる。内容もダメ。やれ労働条件だ組合だ安保闘争といったくだらない話ばかりで技術が全然出てこない。

なんかアカじみててイヤな感じ。

■2004年12月14日 [書籍の類]
時雨のあと
  • 藤沢周平
  • 新潮文庫
  • 借り物
俺満足度:★★★☆☆

読書家という職業はないものか。切実になりたい。

んで。久々の藤沢周平はまったりとした短編集。『用心棒日月抄』とか『よろずや平四郎』のような軽いのが好きなんだけど、落ち着いた話もなかなか。

収録されてた「雪明かり」は先ごろ映画化されたとか。タイトルは『隠し剣 鬼の爪』。知らねぇー。原作のほうは継母の連れ子だった妹とどうかなっちゃう話だった。血のつながった妹だったらもっとよかったのに。

■2004年12月13日 [書籍の類]
光の帝国 常野物語
  • 恩田陸
  • 集英社文庫
  • 借り物
俺満足度:☆☆☆☆☆

弟の結婚式で疲れ果てたおかげで昨日は空白の1日だった。寝まくったんだけど復活は遠い。

んで。弟が置いていった恩田陸に初挑戦。常野一族という超能力集団が一般人に迷惑をかけるわけでもなく、かといって役に立つわけでもないまま謎の敵と戦う話。仰々しいのはタイトルだけで中身はスカスカだった。そうでなくてもファンタジーなんて好きじゃないのに、こうも中途半端だとますます許せない。

でもまぁ集英社文庫がつまらないのはいつものことだし、こんなもんかもなぁ。

■2004年12月11日 [書籍の類]
秘密
  • 東野圭吾
  • 文春文庫
  • 借り物
俺満足度:★★★☆☆

読了日の定義が曖昧だったので改正。これからは読み終わった瞬間の日付にする。どうでもいいんだけど。

んで。本日は弟の結婚式。兄として恥ずかしいところは見せられないと思ったんだけど寝不足で疲れ果てたまま出席。昨日この本を読み始めたのが間違いだった。面白くて寝ずに読んじゃった。東野圭吾は前回の本が駄作だったから全く期待してなかったんだけど、良いほうに裏切られた。

身体は子供(11才ロリッ娘)頭脳は大人(30過ぎの大年増)というのは、ある意味萌え。でも最後までセクースしないんだよなぁ。そこが一番大事なのに。

■2004年12月10日 [書籍の類]
むかし僕が死んだ家
  • 東野圭吾
  • 講談社文庫
  • 借り物
俺満足度:☆☆☆☆

珍しく現代物の小説が続く。内容が薄いから簡単に読み終わる。

んで。東野圭吾に初挑戦。ふむ、なにこれ? 登場人物は少ない、舞台は狭い、事件は取るに足らない、全く盛り上がらない。伏線はふんだんに張ってあったけど、どれもよくあるパターンで一見して伏線だとわかる。そんな落とし穴じゃ誰も落ちない。オチもありきたりでつまらなかった。ここまで驚きのない小説も珍しい。

なんというか、使い古されたミステリーって感じ。

■2004年12月09日 [書籍の類]
OUT (下)
  • 桐野夏生
  • 講談社文庫
  • 借り物
俺満足度:★★★☆☆

止まらなくなった。眠れなくなった。読書時間を贅沢に取りすぎた。昼間がツラい。

んで。下巻に入ったら突如として方針転換。なぜかアクション活劇化。リアル感なんて気にしねぇとばかりにスゴいことになった。主人公のおばちゃんがCOOOOLだったけど壊れてた。他の人も壊れてた。みんな壊れてた。まともな人間出てこない。安っぽいクライマックスとありがちなエンディングは残念だったけど、一気に読んじゃったんだからそれなりに面白かったのだろう。

しかしまぁ他の桐野作品を読んでみたいという気にはならないな。

■2004年12月09日 [書籍の類]
OUT (上)
  • 桐野夏生
  • 講談社文庫
  • 借り物
俺満足度:★★★★

まだまだ読む。もう仕事なんて知らね。フリーランス最高。職業選択の自由万歳。

んで。弟が貸してくれた本。現代物のミステリーなんてくだらないと馬鹿にしてたんだけど読み出したら止まらなくなった。パートのおばちゃんによるバラバラ殺人の話。「このミステリーがすごい!」年間アンケート国内1位とか日本推理作家協会賞受賞らしい。

出てくるヤツらがみんな病んでる。主人公のおばちゃんグループは例外なく負け組根性全開。果たしてどんな結末を迎えるのだろう。

■2004年12月08日 [書籍の類]
無人島に生きる十六人
  • 須川邦彦
  • 新潮文庫
  • 新本
俺満足度:★★★★★

なおもペース衰えず。なんでこんなに読めるのか考えてみたら睡眠時間が減ってた。だから毎日激しく眠いのか。

んで。なにかの書評欄に載ってた本。推薦者が椎名誠だったから不安だったんだが、いやほら、椎名って胡散臭いから。でもこれは大正解。明治時代の実話で最初の刊行が昭和23年という昔の本だけど古さは感じなかった。悲壮感のない溌剌とした無人島生活にワクワクしたよ。当時の漁業の様子なども興味深い。ウミガメ豪快に獲りすぎ。基本的に少年向けだけど、これは大人が読んでも楽しめる。

カミガキヒロフミによる箱庭的な雰囲気の挿絵も素晴らしいの一言。

■2004年12月07日 [書籍の類]
天狗の落し文
  • 筒井康隆
  • 新潮文庫
  • 新本
俺満足度:☆☆☆☆

今月はけっこうなペース。手持ちの未読本は大量に残ってるから読む本には困らないけど……現実逃避月間?

んで。筒井の小ネタ集。ちょっとくだらないものから大変くだらないものまで各種取り揃えてあった。小説のネタにつながっているような断片が紛れ込んでて、確かに筒井だ。ただ面白かったかどうかというと、全356本の小ネタのうち笑えたのは5本くらい。残りは敢えて読むほどのことはない感じ。

最近の筒井は老人臭が漂ってて面白くない。もう筒井の面白い本は全部読んじゃってるような気がしてきた。