- 阿川弘之
- 新潮文庫
- 古本
契約満了につき本日をもって通勤終了。明日からは楽しい楽しい春休み。さーて、自堕落放題に暮らすぞー。
んで。軍人シリーズ、今回は井上成美。『山本五十六』がつまらなかったから全く期待してなかった阿川弘之だったけど、これはなにげに読めた。井上の容赦なさすぎな毒舌が笑い所。戦下手の軍政提督だったのが惜しいね。これで戦上手だったら毒舌にも説得力があったろうに。
全体に冷静というか平板だった分、宮野澄の井上よりつまらないキャラに仕上がってたが許容範囲。阿川はやれば出来る子。
- 生出寿
- 徳間文庫
- 古本
今年もスギ花粉舞う季節がやってまいりました。憎い。スギが憎い。こんな世界、滅んでしまえばいいんだ。
んで。巡航ミサイル用精密誘導装置(人力)の生みの親・大西中将の話、のつもりで読んでみたらそうでもなかった。テーマが大西中将なのか特攻作戦そのものなのかあやふやで、全てにおいて中途半端。見るべき点はなにもなかった。これを書いた子には、明確なテーマを設定してから書こうね、とアドバイスしたい。もう死んでるみたいだけど。
そんなこんなで生出寿は下手だということがわかった。もう読まなくていいや。
- 高木俊朗
- 角川文庫
- 古本
新イージス艦が体当たりで漁船を撃沈。自国の船を沈めてどうするよ……。「しらね」の火災といい、ここんとこ弛みまくってるな海自さん。
んで。知覧基地から出撃していった陸軍の特攻隊員をめぐる悲喜こもごも。無能な上層部に死を命ぜられ、悩みながら死んでいった若者たちの悲壮感はけっこう感動的だった。中には未練たらたら実家近くに飛来、村人2名を巻き添えに墜落死というショッキングなほど使えないヤツもいたが。川崎渉少尉だっけか。無関係な民間人を殺しちゃダメだよ。
惜しむらくは人間ドラマばっかりだったこと。特攻機、特に爆装した戦闘機のハードウェア面の話も読みたかった。むしろそっちを本題にしてほしかった。
- 巌谷二三男/壱岐春記(監修)
- 文春文庫
- 古本
陸自新戦車キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!! 例によってどっかの戦車のパクリっぽい砲塔形状だけど、コンパクトでいいじゃん。制式化が楽しみだぜ。
んで。陸攻隊の飛行隊長をやってた人が書いた本。地名、人名、部隊名の羅列に近いものがあって、とことん面白くなかった。文章は下手かつ無駄に長い。辛うじて評価できるのは写真が比較的多かった点だけだな。神経をすり減らしながら読んだ結果、どうも海軍中攻隊の栄光の時はマレー沖海戦の一瞬だけだったっぽい。基本的に出撃すればするだけ墜とされてた。これはもう戦死者製造機。
九六式にしろ一式にしろ、なんで7人も乗ってたんだろか。そんなに要らないと思うんだけど。
- 羽切松雄
- 文春文庫
- 古本
ローソンカード時代から10年以上の付き合いだったOMCカードを解約した。無難で使いやすかったけど、年会費を払うのがイヤになった。ヒキコモリだから旅行保険イラネ。
んで。横空とか二○四空で名物男が書いた本。支那に行ったりラバウルに行ったり、乗機も零戦だったり紫電改だったりで、バラエティに富んでて楽しかった。地上事故で暴走する機体に飛び乗って停止させたなんていう、どこまでホントなのかわからんような話もあった。ラバ空みたいな人だな。
どこかで読んだような場面が多くて超デジャブじゃんとか思ってたら、真犯人はこの前読んだ『ラバウル空戦記』だった。つまらないほうのラバ空。
- 吉田俊雄
- PHP文庫
- 古本
本当なら今日から休みだったはずなのに、なぜか通勤続行。けっこう楽しい仕事だからいいんだけど、それはそれとして来月こそ休む!
んで。駆逐艦「野分」を中心に描いた実話ベースのフィクション。いろんな艦のエピソードを野分1隻にぶち込んで小説にしてみたらしい。艦橋でのやり取りや艦内の様子がそれっぽくていい具合。展開のリズムもよくて、けっこう楽しかった。
アバンギャルドな文章を期待してたんだけど、普通に読みやすかったので少し残念。『日本海軍のこころ』がぶっ壊れてたのは、やはり年齢のせいだったのか。