- 後藤一信
- 幻冬舎アウトロー文庫
- 古本
下朝鮮に出張中の内閣府職員が死体になって北九州に漂着とか、一体なにが起こっているのやら。とにかくもうなんでもいいから国交断絶しろ。
んで。一言、酷い。自称“自衛隊ウォッチャー”による自衛隊の裏側らしいんだけど、全て表側の情報だわ。所詮は自衛隊未経験者の聞きかじり&参考文献から丸パクリで、中途半端なマニアにすら達していないレベル。知らないなら書かなきゃいいのに。間違いを探して著者をバカにするのが正しい楽しみ方なのかもな。楽しくないけどな。
GDPと国家予算の違いすらわからないのに軍事アナリストを名乗る著者の度胸だけは買おう。もちろん嫌味だ。
- 三野正洋
- 新潮OH!文庫
- 古本
通販の注文数が株価に連動しているような気がする。しかし例えそれが正しかったとしても出来ることはなにもないのが悔しいところ。なんでもいいから景気よくなれ。
んで。いろんな戦場における指揮官の話。よく知らないヨーロッパ戦線とかベトナム戦争の話が出てきたので楽しかったんだけど、どれも勝つべくして勝ったし負けるべくして負けた感じなんだよなぁ。例えば牟田口みたいな無能をトップに据えた時点で負けは決まっちゃうわけで、それは別に指揮官の一瞬の決断とは言えないわけで。
ぶっちゃけ最も重要なのは人事部の決断だな。
- 大野芳
- 新潮文庫
- 古本
今回の都知事選はいつにもまして酷いなぁ。誰になってもダメダメな未来しか見えないんだけど都民どうするの? と、都政に無関係の埼玉県民俺、高みの見物。
んで。玉音放送を聞いてホッとしてたのも束の間、露助が攻めてきて占守島守備隊が大変だった話。露助相手にけっこう善戦してたんだけど、日本側に降伏命令が出ちゃって無理矢理停戦、守備隊は捕虜にされてシベリア抑留というなんとも酷い話だった。でも守備隊の頑張りのおかげ露助は千島列島までしか南下できなかったんだから帝国陸軍頑張った。
丁寧な取材をしたことはわかるんだけど、戦後60年を過ぎてからの聞き取り調査じゃ時既に遅すぎて不明点多数だったのが残念。あと戦闘シーンもっとほしかった。
- 楳本捨三
- 光人社NF文庫
- 古本
なんか身体がダルい重いツラい。お熱を測ってみたら37.5℃。平常時35.5℃の体温計だから微熱の域を越えている。でも仕事も酒もタバコも休むわけにいかない。大人って大変。
んで。光人社NF文庫だからノンフィクションだと思った? 残念、フィクションでした! 表題作と「囚人部隊、長城に全滅す」の2編が収録されてるんだけど、どっちも完全に想像の産物。だって両方ともラストで全員爆死してるし。記録なんて残ってるわけないし。ただの冒険小説だし。期待したのと全く違ってズコーってなった。
光人社のレベルの低さはみんな知ってるし俺もわかった上で読んでるけど、完全なフィクションをNF文庫に入れてくるのだけは許せない。こういうのは別レーベルで出せ。
- 鈴木俊平
- 新潮文庫
- 古本
最近、バイクのセルが回らない事象が多発。独自調査の結果、原因はキルスイッチの接触不良と断定した。しょうがないから一時的に配線直結してホンダ夢店までひとっ走り。部品取り寄せ1,585円也。
んで。我らが大日本帝国が世界に誇る大陸間戦略爆弾「ふ号兵器」こと風船爆弾の話。全くドラマチックでもなんでもないんだけど、文章上手いし面白かった。よくもまぁ和紙と蒟蒻糊で作った風船に爆弾積んでアメリカ本土まで飛ばすなんてことを考えたな。成果はともかく、切羽詰まった日本人の発想と実行力はスゴいと思った。後先考えず細菌兵器を使ってたらもっと面白かったろうに。
我が風船爆弾に比べたら射程300kmのV2ロケットなんてヘソで茶が沸くレベルだぜ!
- 佐賀純一
- 新潮文庫
- 古本
3年前にHDDがぶっ飛んだdynabook SS SXの復活作戦発動。起動可能な純正CD-ROMドライブで新しいHDDにXPインスコ完了じゃい。PC底面のプロダクトキーでアクティベーションしたら……こいつ、動くぞ!
んで。著者(慶応出の医者)が戦争経験者の年寄りの患者に戦争の話を聞かせてくれ聞かせてくれとしつこく迫ったり迫らなかったりして聞き取った体験談。なにせ老人の言うことだからどこまで実際にあったことなのか全く信用は出来ないんだけど、まとめ方が上手い。耄碌してる年寄りの言うことを読みやすい文章にしてて感心した。年寄りなんて都合よく記憶を改ざんしてるに決まってるんだけど、それを考慮しても面白かった。
慶応医学部出身は文章力も違うってか。けっ。
- 田中正明
- 小学館文庫
- 古本
明けました。今年はもっと若い嫁がほしいです。今の妻がもう24才なので、今年は我が人生最大の目標である10代のオニャノコと結婚したいと思います!
んで。東京裁判(極東国際軍事裁判)に判事として参加したインド代表ラダ・ビノード・パールの答え。さすがインド人だけあって非常に理性的かつ理論的で、東京裁判が戦勝国によるただの復讐ショーであることがよくわかる。ただ、他の判事が出した判決も理解できちゃうんだよね。俺が戦勝国側にいたら腹いせに同じようなことするもん。悲しいけどこれ戦争なのよね。
とりあえず、A級戦犯の意味も知らず戦勝国でもないくせにニダニダ騒ぐトンスルは漏れなく死ね。そうすればララァも喜ぶ。
- 阿川弘之
- 新潮文庫
- 借り物
2ヶ月前に申請した海外療養費が給付された。理論上の満額回答でニッコリ。制度の存在に気づかせてくれたローラパパに感謝することしきり。
んで。阿川の海軍提督三部作で唯一読んでなかった米内光政が職場に転がってたので借りてきた。敗戦の元凶“無能”山本五十六と、毒舌のくせに致命的な戦下手“3流”井上成美。なぜこんな小物2人と並べて三部作なんかにしたのか意味不明なくらい大物だった。米内光政は提督というより政治家だから立ち位置が全然違うし人間として立派だし、とにかく並べちゃ失礼だ。最後の海相として一億玉砕より国の未来を選んだ男。デカいぜ。
個人的には一億玉砕してたらもっと面白かったかなぁとは思うけど。
- 綱淵謙錠
- 新潮文庫
- 古本
特定秘密保護法案に反対してる人って、どんだけやましい人生を送っているの? 在日なの? 臭いの?
んで。名前だけは知ってる白瀬矗中尉の南極探検の話ということで期待したんだけど、引用がかなり多くて小説というより報告書。中でも参加隊員だった多田恵一の残した文書に寄るところが大きく、むしろ主人公はこの人。ぶっちゃけ途中で少し出てくるアムンゼンとスコットの話のほうが面白かった。だって白瀬中尉ってば南極よりも資金調達と船の確保に苦労してばっかりなんだもん。完全に著者の消化不足。
この話、どうせなら新田次郎か吉村昭に書いてほしかったな。
- 光岡明
- 講談社文庫
- 古本
右足の親指にひょう疽。痛い。超痛い。無理矢理カッターで切っても膿が出てこない。もっと深く切ればいいのか!? どちくしょー!
んで。海兵出の梶井中尉は連合艦隊勤務を夢見ながらも後方部隊の機雷敷設艦勤務でもう機雷なんて嫌いと思ってたけど戦後になって掃海艇で機雷掃除をしていたら機雷のプロとしての誇りが芽生えて嫌いだった機雷が嫌いじゃなくなった話。すごく淡々としてるんだけど、なんでか面白いぞ。戦後編をもう少し読みたかった。
直木賞にも中には良作があるんだな。完全に馬鹿にしてたスマン。