- 福井晴敏
- 講談社文庫
- 古本
今年は久々の当たり年だった庭の柿の木。小粒だけど、なにせ数が多い。富有だから甘さもバッチリよ。ウチではあまり人気がないからほとんど配っちゃうんだけど。
んで。そのうち東京直撃の大地震が来るとは思ってたけどまさか今日とはねー参ったねーという場合に備える避難マニュアルを兼ねたシミュ小説。本が薄い! 字がデカい! 中身も薄い! あっという間に読み終わった。いろいろと勉強になったが、とりあえず歩いて帰ればいいみたい。他はよくわかんなかった。
福井晴敏といえば『Op.ローズダスト』の中巻がブコフ100円棚で見つからない。上下巻だけ読むわけにもいかんし困る。
- 黒崎視音
- 徳間文庫
- 古本
噂の最強台風は進路が予想の最も北寄りだったおかげで、実家ではバナナの木と稲が多少倒れた程度の被害で済んだぜ。タクロバンは消滅したらしいけど実家が無事だったからどうでもいい。
んで。久々の黒崎視音は上朝鮮の特殊部隊が日本で大暴れして自衛隊が大変だった話。シミュ小説のように思わせておいて、実はただの冒険小説。誤植は多いし文章力イマイチだしリアル感なんてどこにもないストーリー。でもコイツの小説はそれでいいのだ。『六機の特殊』でもそうだったけど戦闘シーンのためだけに存在しているのだから。マンガみたいに楽しめた。
やっぱ警察より自衛隊だよな。自衛隊最高!
- 貴志祐介
- 角川ホラー文庫
- 古本
台風30号(Haiyan)の取材電話ラッシュ。NHKや読売新聞などマスコミ各社から続々と問い合わせが来てるけど俺も日本にいるんでな。わかるわけねぇ。とりあえず心当たりの現地連絡先を教えてあげる優しい俺。
んで。久しぶりに自分で買った本を読む。まずは科学ミステリーのコイツだ。アマゾンに行った探検隊が恐怖を快感に変換しちゃう寄生虫を持って帰ってきちゃって大変だった話。よく考えられてて面白かった。細かいうんちくもそれっぽい。ただし終盤、寄生虫が増殖した後で感染者の身体が大きく変化しちゃうのはやり過ぎだ。これで一気に現実離れして怖くなくなっちゃった。もったいない。
これからもしばらく自分で買った本を読むぞ。うむ、幸せだ!
- 松本清張
- 新潮文庫
- 貰い物
地震の次は台風だ。猛烈に強烈な台風30号(Haiyan)がボホール直撃コース。ちょうど稲刈りシーズンだから収穫が心配……なんていうレベルで済めば幸運で、下手すると家ごと飛ぶぞ。耐えろ実家。
んで。今回は職場で貰った松本清張の傑作短編集その5。1~4も6以降もないけど貰い物だから気にしない。どの話もそうなんだけど、時代背景、ストーリー展開ともに時代を感じるねぇ。つまらないというわけではなかったけど、動機とトリックがちょっと強引で今ひとつ釈然とせず。緊急避難の例でよく使われる「カルネアデスの板」は語感が格好いいから覚えておこう。
ふと本棚を見れば、貰い物があらかた片付いた。次からは久しぶりに自らの意思でゲットした本を読よもう。
- 藤沢周平
- 新潮文庫
- 手持ち
最近どうにも昼間から酒が飲みたくなって困る。ストレスゼロでお気楽に幸せな毎日を送っているのに、なんとゆーか、こう、身体が酒を欲している。もう飲むしか……。
んで。手持ち藤沢周平のラストを飾る“用心棒シリーズ”最終巻は今までと毛色の違う長編ミステリー。前作から16年後、初めて脱藩じゃなく公務で江戸に出張した又八郎が藩主側室の出生を巡る暗闘に巻き込まれちゃう。佐知はおばさんだし相模屋は卒中で死ぬし細谷源太夫なんてアル中になって用心棒稼業に戻ってるしで時の流れの残酷さを感じさせる。もちろん面白いんだけど、基本的に別れがテーマということ+これで完結しちゃうことが合わさって寂寥感がスゴい。寂しい。もっと読みたい。
このシリーズはどうせまた読みたくなるから捨てずに取っておこう。
- 藤沢周平
- 新潮文庫
- 手持ち
海外療養費給付制度のことを知り、去年のフィリピンでの入院費用を市役所に申請したら「こんなにしっかり書類を揃えてきた人は初めて」と言われた。関係書類を翻訳しただけなんけど、もっとテキトーでよかったのけ?
んで。藤沢周平の最高傑作どころか時代小説の中で最高傑作と言っても過言ではない“用心棒シリーズ”第3弾。せっかく前作で国元に帰れたのに、またまた藩内で騒動が勃発。刺客「江戸の嗅足組コロロロロ」又八郎「お、佐知を救うゥーんだ!」って脱藩(通算3回目)して江戸に舞い戻ってきた。糊口を凌ぐのはもちろん用心棒稼業。そして又八郎は戦う。佐知も戦う。源太夫も戦う。みんな超戦う。超面白かった。読み終えちゃうのがもったいなかった。
これで本編は終わりなんだよなー。もっと読みたかったなー。
- 藤沢周平
- 新潮文庫
- 手持ち
金色なのに年会費無料のKKRカード。VMのうちVISAのほうが更新を迎えたわけだが、届いた新カードはMUFGの下品な赤ロゴになっちゃった。“富士と桜”の渋い券面が台無しですよ!
んで。藤沢周平の最高傑作“用心棒シリーズ”第2弾。せっかく前作で国元に帰れたのに、またぞろ藩内で騒動が勃発。お取り潰しの危機ってことで密命を帯びて江戸に舞い戻ってきた又八郎。持ち去られた機密書類の行方を追いながら用心棒稼業で糊口を凌ぐ安定のストーリーを軸に、前作で刺客だった佐知とのキュンキュン展開もあってますます面白い。細谷源太夫も相模屋も健在で、もうなにも言うことはない。前作よりさらに好き。
文句なく満点です。読んでて幸せです。
- 藤沢周平
- 新潮文庫
- 手持ち
ボホール島でM7.2の地震発生。日本なら日常レベルだけどフィリピンは地震慣れしてないから大変だ。震度3くらいで建物崩壊するしなー。とりあえず実家は運良く無傷だったからどうでもいい。
んで。藤沢周平の締めを飾るのは“用心棒シリーズ”。学生時代から何回か読んでる名作が満を持して読んダラに登場だ。故あって人を斬り脱藩した青江又八郎が刺客に襲われながら用心棒稼業で糊口を凌ぐんだけど、そのうち吉良vs赤穂浪士の騒動に巻き込まれて、という芸の細かいストーリー。用心棒仲間の細谷源太夫をはじめとする登場人物も魅力的で非常に小気味よい。読み始めたら止まりたくない。
このシリーズこそ藤沢周平の最高傑作。異論は認めない。
- 藤沢周平
- 文春文庫
- 貰い物
NHK木曜時代劇「あさきゆめみし~八百屋お七異聞」が楽しみなこの頃。前田敦子のイモ演技および浜田風ブサ面さえ我慢すれば話は面白い。やはり時代劇の脚本はジェームス三木に限る。
んで。引き続き藤沢周平、今回は掌編小説っつーの? 短い短編がいっぱい入ってた。なんということのない人生の一場面を描いたショートショートで、なんということのない話なもんだから、特になんということもない。それ以外のなにものでもなかった。なんということないよ。
もう少しなんということある話が読みたい。じゃないと反応に困るじゃないか。
- 藤沢周平
- 文春文庫
- 貰い物
メモパHD7の慣れない操作に戸惑いつつも使いやすい設定を模索中。まるで玩具を与えられた子供状態で楽しいったらない。しばらくはコイツをいじってれば退屈しなさそう。
んで。引き続き藤沢周平、今回は市井モノ短編集。文章は文句なしに上手いから引き込まれるんだけど、全体的に暗いダウナー系の話が多くてやや鬱な気分。個人的に周平が本領を発揮するのは武家モノ、というか剣戟モノだと思うのさ。正直、市井モノなら山本周五郎のほうが上手い。
周平は剣術やっててなんぼよ。スカッとさせてよ。