- 筑波昭
- 新潮OH!文庫
- 古本
半年くらい水草だけだった水槽に「小赤」という金魚を誘致した。3cmくらいのが4匹で計252円。小さくて赤くて愛らしい。水温を合わせて水槽に移したら、直後に1匹落ちた。ゴメン金魚。
んで。強姦して埋めて強姦して埋めて強姦して埋めた人の話。著者の考えを交えずに淡々と事件を追っていく書き方には好感が持てた。でも事件そのものが面白くない。だってただ強姦して埋めただけなんだもん。それも捕まえてみたら実は誰も知らないところで殺ってましたというパターンだから世間を恐怖のズンドコに落としたわけでもなく犯人探しが盛り上がるわけでもなく。取調室で終わり。エンタメ不足。
それにしてもナンパにどんだけエネルギー投入してるんだよ。ちょっと感心。

- 防衛弘済会
- 月刊誌
読書の途中だけど雑誌。
んなわけで「このたびの防衛庁による契約方式の見直しにより」休刊が決まった最後の『セキュリタリアン』。特集「防衛白書2006」はつまんなかったけど、その他の記事は近年希に見る大当たりだったからラストを飾るに相応しい。出色は潜水艦「わかしお」を取り上げた「自衛隊ルポ」で、担当はなんと葛城奈海。大学訪問なんかより面白かったぞ。最後の最後に見直した。時すでに遅いが。
いつまで年間購読を続けるか悩んでるとこだったから、休刊してくれるのはちょうどいいかも。返金手続きがちょっと面倒臭いけど『セキュリタリアン』オリジナルテレカをもらったから許す。レア物ゲトだぜ。
- 大塚公子
- 角川文庫
- 古本
どうしよう。夏休み終盤戦なのに超ヒマ。もう早いとこ仕事に行きたい。ウソついた。ああ、憂鬱な通勤再開まであと14日。時間よ止まれ。
んで。被害者のことなど毛ほども考えない加害者天国待望論。この人、とにかく加害者ラブ。強盗殺人+死姦で死刑になった菊地正の犯行を「母親のため」と言い切っちゃうくらい盲目的に加害者ラブ。死体を犯すことのどこが母親のためなんだか俺には理解不能だ。そんで死刑囚になった後のことは「~だったことだろう」「~にちがいない」と勝手に妄想。みんな更正したらしい。
端々に出てくる死刑廃止の主張も無理ありすぎ。だって要するに“死刑になる人が可哀想なので死刑はいけないと思います”ってだけだもん。小学生かよ。
- 大塚公子
- 角川文庫
- 古本
仕事再開がイヤすぎて夜も眠れず代わりに昼寝。それは体内時計が狂ってるだけというもっぱらの噂。
んで。ルポを期待して読んだら大失敗。死刑廃止論者の幼稚なアジ作文だった。刑務官が可哀想だから死刑廃止とか(それが仕事だ)、更正する死刑囚が多いから死刑廃止とか(更正した根拠はないし、更正したら罪がなくなるわけでもない)、死刑は殺人と同じだから死刑廃止とか(全然違う)、要するに論理的な理由はないけど死刑を廃止したいのだそうだ。なにこの頭の弱さ。そのうち“可哀想だから懲役廃止”とか言い出しそう。
自身をして「得意なことはなにひとつなく、なにもかも不得意だらけ」で「文章はとってもへた」とのこと。そこまで理解してるなら本なんて出さないでほしい。
- 帚木蓬生
- 新潮文庫
- 借り物
仕事再開がほぼ決定。今月25日からいつもの職場へ通うことになる。つまり夏休みは残り2週間ということか。まだ2ヶ月しか休んでないのに。
んで。母親から借りてた小説。精神病院の入院患者が大変だった話。著者は本物の精神科医で“ははきぎほうせい”と読む。俺は知らなかったがけっこう有名らしい。フィクションだからと期待せずに読んだら、あらやだ意外に感動的。クライマックスまではイベントらしいイベントもなく精神病院の日常が淡々と描かれるだけなのに、止まらない。ラストは俺ちょっと涙目。触るものみな傷つける俺自慢の鋭利な心が丸くなった。
精神病は好きじゃないが、実は普通の人とそれほど変わらないのかも知れんなぁ。今まで差別してゴメン。
- 吉田戦車
- 講談社
- 新本
前の職場から連絡があった。放置してきた俺製スクリプトが動かないので明日来いと。昼に起きられるかどうかが問題だ。もっと問題は2ヶ月以上着ていないスーツのウエスト。
んで。新本優先。『吉田○車』第3弾は観覧車。なのにいきなり高所恐怖症をカミングアウト。観覧車ダメじゃん。遠くからチラ見で終えたり逃げたりが多かった。入間基地航空祭の回なんて観覧車出てこないし。それなりにバカらしかったんだけど前作、前々作に比べるとかなり落ちるなぁ。
この本で知ったんだが、西武園ゆうえんちのトリプル観覧車なくなったらしい。ググったら2004年に運転停止、解体撤去されたって。大丈夫か西武園。潰れるなよ。
- 津野瀬光男
- 光人社NF文庫
- 新本
久しぶりに原チャに乗ったら足腰が激しく筋肉痛。俺のスクーター(満12才)は始動にキック数十回を必要とするのでダメージ甚大なのだ。買い換えるべきか。
んで。64式7.62mm小銃の話。まるでロクヨンが幻のようなタイトルだけど、国内シェアNo.1の自動小銃だよ念のため。そこそこ面白かったけど、文章は下手だった。開発に至る経緯ばかりで肝心のロクヨンの出番が少ないのもダメ。あと、ロクヨン褒めすぎ。現実のロクヨンは、部品大杉で面倒な分解結合、7.62mmNATO弾と思いきや別物の減装薬、握把から手を離さなきゃ動かせない安全装置、構えたら倒れてる照星、よく捜索隊が編成されるピストン桿止め用ばねピンなどなど弱点だらけ。褒める要素ないぜ。
でも、そんなドジッ娘のロクヨンに萌えるのが漢。
- 吉村昭
- 文春文庫
- 古本
総火演に行ったり御巣鷹の尾根に行ったりと珍しくアクティブライフ。生活のリズムが日替わりだから体内時計ボロボロ。
んで。日独間を行き来した潜水艦の話。距離を考えないで同盟組んじゃった大日本帝国。飛行機は無理だから潜水艦ってことでインド洋横断→喜望峰大回り→大西洋北上→至ドイツ航路。片道2ヶ月。そういう日独往復便を企図すること5回、うち沈没したもの出発時1、ドイツ直前1、日本直前で2。つまり成功は1便のみ。ドイツ遙かなり。吉村昭らしく暗い狭い怖いと3拍子揃ってた。鹿児島弁による日独間電話連絡や消えた長距離連絡機A-26の話がなければもっと息苦しかったろな。
そういえば先日、吉村昭が死んだって。最近の人だったのね。
- 日経サイエンス
- 月刊誌
読書の途中だけど雑誌。
んなわけでトップ記事は「悪性腫瘍の真犯人? ガン幹細胞」で、ガンにも幹細胞がありそうという話だった。意味はわかったが全然面白くない。負の屈折率を持つ「スーパーレンズ」は興味深い。言葉の意味はよくわからんがとにかく光学限界を打ち破れる可能性があるそうだ。生物学エリアは鳥類とサルの色覚についての記事が1本ずつ。脊椎動物は4種類の錐体視細胞をもってるのに哺乳類だけ途中で2つ紛失してきたらしい。そんでサルの時代に1つ復活させたのだそうだ。こういう進化ネタは好き。
「いまどき科学世評」の塩谷喜雄が異彩、というか異臭を放ってた。このつまらなさは『ニュートン』でいうところの竹内均だな。困ったもんだ。
- 吉田俊雄
- 文春文庫
- 古本
富士総合火力演習が明後日に迫った本日、突如チケットを入手。今年は諦めていただけに感激だ。気合い入れて行くぜ。
んで。帝国海軍物。著者が海兵59期出身者だからなのか、士官ばかりで下士官兵は出てこないので日本海軍というより“海兵のこころ”だな。帝国海軍は素晴らしい組織であり海兵は素晴らしい学校だったのでとにかく帝国海軍マンセーと。陸戦隊の話は面白かったけど、それ以外はちょっと。むしろ内容よりも文章に注目。なんか変。話が脇道に逸れると二度と本筋に戻らないし、「さてそこで、上海特別陸戦隊の話に戻る」とそれまで触れてもいないところに戻るし。年齢が年齢だけにちょっとアレなのだろか。
このアバンギャルドな文章を楽しめれば面白いかも。









