書籍の類 読むの飽きてきた
■2003年10月23日 [書籍の類]
幕末新選組
  • 池波正太郎
  • 文春文庫
  • 手持ち
俺満足度:☆☆☆☆

精神力が勝負の池波処分シリーズ。本日も1冊処分に成功。

んで。新選組というか永倉新八。読めなくはなかったけど、またしても強烈なデジャヴに襲われた。全編通して前に読んだ短編と内容が変わらない気がする。展開も小ネタもほぼ同じ。ここまで同じ話を短編と長編で書く必要があるのだろうか。

文章も上手くないし、いつもながら池波は厳しいなぁ。俺の中で池波は司馬遼太郎と同じランクに入ってる。

■2003年10月22日 [書籍の類]
おれの足音 大石内蔵助 (下)
  • 池波正太郎
  • 文春文庫
  • 手持ち
俺満足度:☆☆☆☆

発狂せずに読み終わった。ホッとした。

んで。予想した通りの展開だったので惰性のみ。『編笠十兵衛』から十兵衛を引けばこの本になりそうだ。最後まで十兵衛のような超人創作キャラが出てこなかったことが救いか。

池波作品はどれもどこかで読んだことがあるような気にさせられる。これはデジャヴ? あ、コピペか。

■2003年10月20日 [書籍の類]
おれの足音 大石内蔵助 (上)
  • 池波正太郎
  • 文春文庫
  • 手持ち
俺満足度:☆☆☆☆

今月はまだ1冊も処分していなかったので池波処分シリーズ再開。気合を入れて読まないと本棚があふれる。

んで。主人公は池波お得意の大石内蔵助。上巻は内蔵助の若い頃の話で、忍者やら隠密といった超人キャラが出てこなかったから比較的読めた。これといった特筆点はナシ。

ここから先はもう展開が読めちゃうからつまらん。だって池波の忠臣蔵だもんなぁ。発狂せずに読み終えたい。

■2003年10月18日 [書籍の類]
クロスファイア (下)
  • 宮部みゆき
  • 光文社文庫
  • 借り物
俺満足度:☆☆☆☆

下巻も当然くだらないぞ。光文社だし。

んで。決着を楽しみに読み進めたんだけど、とても残念な結果に終わった。物語のキーになっているはずの自称世直しチーム「ガーディアン」の行動に必然性が全然ない。動機が不明。その場その場のシーンを細切れに見れば面白いんだけど、全体を通して見ちゃうと恐ろしく陳腐な話だ。これは駄作。

宮部は当たり外れが大きいな。量産作家の宿命なのか。文章力のおかげで駄作でも比較的苦しみが少ないのには救われるが。

■2003年10月16日 [書籍の類]
クロスファイア (上)
  • 宮部みゆき
  • 光文社文庫
  • 借り物
俺満足度:★★☆☆☆

今回の宮部作品は、まさに光文社という感じ。くだらないぞ。

んで。パイロキネシスでサイキックな話。快楽殺人を繰り返していたにも関わらず未成年&証拠不十分でタイーホされなかったガキどもを月に代わってお仕置きよ。とりあえず燃やした。妙なカタルシスがあった。上巻はガーディアンという秘密結社から連絡が入るまで。その結社も世直しさんチームって感じで敵ではないっぽい。謎の焼殺事件を追いかける刑事さんチームもパイロキネシスにたどり着きそうな感じだ。

凄まじくくだらないが、下巻の展開が気になる。

■2003年10月15日 [書籍の類]
理由
  • 宮部みゆき
  • 朝日文庫
  • 借り物
俺満足度:★★★☆☆

宮部みゆきの代表作の中の代表作にして直木賞受賞作品を読んでみた。

んで。関係者へのインタビューを通して事件を振り返るという話。ミステリーな部分は殆どなかった気がしたが、一応ミステリーらしい。事件自体は別に面白くないけど、構成が上手くて止まらなくなった。けっこう面白かった。

ただ調子よく読んでる途中で矛盾が。エレベーターの監視カメラに映っていた人数がおかしいような。どうにも釈然としなくて何度も読み返してしまった。こういうのイヤだなぁ。

■2003年10月12日 [書籍の類]
川の深さは
  • 福井晴敏
  • 講談社文庫
  • 新本
俺満足度:★★★☆☆

ようやく文庫化された福井晴敏の限りなくラノベに近い冒険小説を読み終わり。

んで。デビュー作に加筆したらしい今回の作品は、先に文庫化された『亡国のイージス』とほぼ同じパターン。人生に疲れたおじさんと特殊部隊出身の男の子が一緒に大冒険。予定調和だけど軍隊とか諜報とかがカコイイから楽しかった。ただ戦闘シーンは萎えまくり。アパッチでの戦闘なんか特に。確かにアパッチの主要部分は23mm弾に耐えられる設計だけど、CIWSのタングステン弾を何発も喰らったらさすがに落ちるんじゃないかなぁ。AIM-9でイージス艦のスクリューが壊れるのもどうかと。

いろいろともったいない。

■2003年10月10日 [書籍の類]
魚雷艇学生
  • 島尾敏雄
  • 新潮文庫
  • 借り物
俺満足度:★★☆☆☆

また太平洋戦争。大和に続いて水上特攻隊。

んで。予備士官の教育期間から始まり震洋訓練中の終戦で終わる。野間文芸賞、川端文学賞を取ってるということだけど、文章はそんなでもなかった。センテンスが極端に長かったり短かったりでリズムが悪い。話もラストが尻切れトンボ。あ、でも悲劇のヒーローを気取らない朴訥とした語り口はよかった。

著者のいた魚雷艇訓練所が長崎の川棚だったので驚いた。長崎には何年も住んでたが全く知らなかった。ネットで検索してみたら関連サイトがいくつかあった。やっぱりよく知られてないみたい。長崎時代に知ってれば行ったのになぁ。

■2003年10月09日 [書籍の類]
戦艦大和
  • 吉田満
  • 角川文庫
  • 借り物
俺満足度:★★☆☆☆

趣味のサイト作りに没頭してたら読書進まず。本を読まないとストレス溜まる。

んで。本日は太平洋戦争物。前半は「戦艦大和の最期」という淡々としつつも叙情的でポエチックな文学作品。なんと文語体。慣れてないから意味わからん。「せざるべからず」は否定の否定だから、えーと、しなきゃダメってことか、とか。「言わん方なくうまし」は、えーと、言いようもなく(゚Д゚)ウマーか、とか。いちいち翻訳が必要で疲れたよ。文語に面白いリズムがあることは否定しないけど、もう読みたくない。あと著者の自問自答がちょっと邪魔。

後半はエッセイ。上の作品を発表したら戦争賛美だって叩かれたらしく、まぁ俺には賛美しているようには思えなかったけど、その批判に対する答えと著者自身の戦争責任に関する自己分析。えらく理屈っぽいと思ったら東大法学部で学徒出陣した人だった。納得。

■2003年10月04日 [書籍の類]
YS-11 (下) 苦難の初飛行と名機の運命
  • 前間孝則
  • 講談社+α文庫
  • 新本
俺満足度:★★★☆☆

一気に読んじゃった。有意義な休日を過ごせた。

んで。結局YS-11は営業面での失敗が問題だったってことでいいのかな。技術陣は頑張ったようだ。戦後の航空禁止があったわりには健闘したと思うけど、YS-11の失敗で旅客機自主開発を諦める方向に進んじゃったのは残念。もう国産旅客機なんて出てこないんだろうな。せめて一度くらい国産旅客機に乗ってみたかった。空自のYSはVIPしか乗せてくれないみたいだし。

ところで、開発上の重要な点なのによくわからなかった点があった。三舵問題で出てきたスプリングタブについて、初めは鳥養氏の提案とあったはずなのに、別のところでは磯崎氏らが雑誌で見つけてきたとあり辻褄が合ってない。こういう点はしっかりしてくれなきゃ困る。あと重箱の隅を突くと文庫版あとがきでB-1を「見えない爆撃機」と書いてるけど、今の時代その謳い文句で有名なのはB-2だ。

YS-11開発のために立ち上げた日航製がC-1の設計もやったことを知って驚いた。川重は製造担当だったのか。