- 司馬遼太郎
- 文春文庫
- 借り物
司馬遼太郎に初挑戦。職場の店長が読み始めたので後追いで借りてみた。
んで。スピリッツ連載の『日露戦争物語』に影響されたりして日露戦争には興味あったんだ。第1巻は、とりあえず秋山兄弟が軍人になった。まだ日清戦争すら始まってないけど、後世に名前を残すことになる人物が出てくる出てくる。活気に満ち溢れてるなぁ。
なんか司馬遼太郎ってずいぶんと平易な文章を書く人なのだな。ひらがなばっかりで漢字がない。難しい言い回しが全くない。子供向けの本みたいで、逆に読みづらいよ。
- 高橋克彦
- 講談社文庫
- 新本
あまり池波が続くと身体によくないのでちょっと気分転換。久しぶりに高橋克彦を攻めてみる。
んで。黄金を求めて陸奥支配を狙う朝廷に対抗した誇り高き蝦夷のリーダー阿弖流為(アテルイ)の話。陸奥を書かせたら東北一の高橋克彦だけあって面白い。吉川英治文学賞受賞も当然だと思う。
陸奥がまだ中央の支配を受けていなかった時代か……いいなぁ。今年の夏は蝦夷史跡巡りをしたい。東北が俺を呼んでいる。
- 池波正太郎
- 講談社文庫
- 手持ち
今日は仕事休みだったのに腹の調子が悪かったので1日中トイレで読書。そうしたら文庫を読み終わった。
んで。この『抜討ち半九郎』は短編集。全体的につまらなくはなかったけど、短編7本のうちそれなりに読めたのは表題作と「猿鳴き峠」2本だけ。7打数2安打、打率.286はプロ野球なら及第だけど……。読めた2本も終わりが中途半端で残念だった。
いつも感じることだけど池波の短編は終わりが唐突すぎる嫌いがある。もう少し上手くオトしてほしい。
- 池波正太郎
- 角川文庫
- 手持ち
順調に処分が進む池波の本。なんの気なしに手に取った今回の本はエッセイであることが判明。
んで。歴史上の人物なり出来事に対する池波の嗜好と偏見がよくわかる一冊だった。つまるところ真田と関ヶ原と忠臣蔵と新選組が全てという感じ。だから池波の小説はどれ読んでも一緒なのだな。池波のエッセイは感情的で視野の狭い歴史観を自慢げに押しつける雰囲気があって好きになれない。
小卒株屋上がりの歴史観なんかに価値も意味もねぇ。
- ひろさちや
- 徳間文庫
- 貰い物
親が所有していた本。資源ゴミで捨てられそうになっていたところを間一髪で救出。仏教なんて全然知らないので読んでみた。
んで。仏教って合理的で論理的だった。宗教じゃないみたい。最終目標である解脱というのは「あらゆるこだわりを捨てる」ことらしい。こだわりを捨てることが悟りなのか。よくわからないけどスゴそうだ。仏教には全てを超越した存在はいなくて、天上界に住む神も死んで転生する。超越者がいないから奇跡は存在しない。全ての結果には原因がある。それが回り回って輪廻転生。輪廻の輪から脱することが解脱である、と。ふむ、高校時代に強制されたキリスト教は胡散臭かったけど、仏教は比較的すんなり理解できたかも。色即是空。
そのうち神道についても読んでみたいな。
- 池波正太郎
- 新潮文庫
- 手持ち
大きな声では言えない某コスプレ大会などに参加したりしてたので時間かかったが、どうにか完読。
んで。十兵衛くんは完全無欠のパーフェクトヒーローなのでピンチなど一度もなかった。世の中は彼の思った通りになったので若大将もビックリしていた。まさに完璧超人。そんなの面白いはずがない。
なんか原稿枚数を稼いだだけという感じ。池波らしさに溢れる駄作だった。
- 池波正太郎
- 新潮文庫
- 手持ち
また池波だよ。そろそろ飽きてきた。
んで。今回の主人公、編笠かぶった十兵衛くんは御意簡牘をチラチラさせる幕府の隠密。柳生十兵衛の血を引いてる剣の達人で人格者。もう完全無欠。そんな彼が幕府っつーか綱吉の間違いを正すため、いろんなところにちょっかい出して赤穂浪士を討ち入らせる話。日本人なら誰でも知ってる忠臣蔵だからサクサクと進んでいくんだけど全然面白くない。主人公が弱点皆無のご都合主義スーパーヒーローだから感情移入なんて無理だし、それ以前に文章が下手だし。池波らしさ全開といった感じ。
上巻は大石内蔵助氏がお家再興を狙って上京し帰っていくあたりまで。最終的に絶対に討ち入るので、とにかく早く読み終わりたい。
- 三好徹
- 文春文庫
- 借り物
職場に本を持っていくのを忘れたのでテキトーに棚から強奪。
んで。3億円事件なんて俺の生まれるずっと前の話だし、テレビくらいでしか知ることもなかった。今回初めて詳細を読んでみたら、なんて痛快な事件だ。手掛かりは沢山ありそうなのになんで捕まらないのさ?
ドキュメンタリータッチな書き方だったけど、基本的に登場人物は全てフィクションでドラマチックな展開。読みやすくアレンジしてあって楽しかった。
- 藤沢周平
- 文春文庫
- 借り物
文章力に感動すら覚えた藤沢周平、下巻も一気に読み終わり。
んで。各話読み切りのイベントと全編を通しての大きな事件が平行していて、適度な緊張感が持続してた。大小両方の事件とも面白かったんだから藤沢は上手い。
そういえば藤沢嫌いという友達(♀)がいる。泥臭さがイヤなのかなぁ。こんなに面白いのにもったいない。