そんなこんなで昨年に続いて今年も不本意な本で締めくくっちゃって悔しいけどしょうがない。諦めて読んダラ日記の2年目を振り返ってみる。
・書籍:162冊
・雑誌:少々
・漫画:多数
去年より文庫&単行本が増えたのは雑誌を大幅削減した成果か。漫画関連は季刊『サンデー超』が増えた程度でほぼ変化ナシ。今年は納得できる量を読めた。
2005年もダラリと読むよ。んではまた来年。
- 太宰治
- 新潮文庫
- 古本
ヤバい。今年も終わりだ。こんな本で1年を締めくくりたくない。年内にもう1冊読めるかなぁ。
んで。去年、探してた本が古本屋の2冊100円棚にあったので抱き合わせで買ってみた太宰治。太宰なんて中学の国語の授業以来だ。「走れメロス」はそれなりに。でもそれ以外は全て主人公が一人称。つまり俺の大嫌いな私小説だらけ。おまけに太宰は変なコンプレックスだらけだし死にたがりだし生活力ないし精神弱いし病んでるし、とてもついていけない。つまらん。
有名だからもう少し期待してたんだけど、芥川とドロー。
- 新田次郎
- 文春文庫
- 新本
クリスマスだというのに雑誌に続いて文庫も撃墜。世間一般の動きから隔絶されてる。
んで。『八甲田山』がなかなか良かったので再び新田次郎。今回の舞台は芙蓉峰つまり富士山だ。主人公は富士山頂に自費で観測所を作った野中到&千代子夫妻。導入が地味で話に入り込むまで時間がかかったけど、予断を許さぬ状況の連続に目が離せなくなった。
極寒の世界の話なのに魂はアツいぜ。
- 文林堂
- 月刊誌
世の中メリクリすぎる。なので今日も野郎2人でビール&酎ハイを飲んだ。それにしてもイエスのヤツ、こんな忙しい時期に生まれてんじゃねぇ!
んで。特集「F-4ファントムII いまだ健在」の文字に踊らされて表紙買い。もちろん大失敗。特集ページ少ねぇ! 浅ーい! 健在感アピールできてねぇ! この雑誌は特集をハズすと地獄が待っている。かろうじて読めたのはイタリアン・タイフーンの空撮記事くらいだった。それにしてもタイフーンはイケてないなぁ。今時ドラグシュートってどうよ?
これからは特集の内容を冷静にチェックしてから買うことを固く誓った俺であった。
- イカロス出版
- 月刊誌
メリクリの季節。俺も今日ばかりは忙しかった。だって聖なる夜だから。イヴらしく仕事帰りに野郎2人でさくら水産。イヴらしく生ビール&酎ハイ。イヴらしく白子ポン酢。うむ、とてもイヴっぽい。
んで。1年半ほどご無沙汰だった『JWings』を買ってあげた。特集「日本のエアパワー」3自衛隊の航空機をサラリと紹介していた。変わり映えしない浅さだったけど読みやすかったから許す。
知らないうちにC-XとP-Xのモックアップが公開されてた。P-XはどうでもいいとしてC-Xは良さげ。ボディのカーブがゴージャスだ。確実にC-1よりカコイイ。そしてデカい。運ばれてみたいなぁ。
- 小関智弘
- ちくま文庫
- 新本
年の瀬もダラリと読書。年がら年中ダラリと読書。
んで。『粋な旋盤工』がアカじみてたから新本で買う気は失せたんだけど、前に買っていた手持ちが発掘されたので消化してみた。これは比較的技術寄りだったからそこそこ楽しめた。難しい仕事を発想の転換で成功させちゃったり、削った感触で材料の不良を見つけたりと、町工場で働く熟練技能者の凄さを垣間見れた。ニッポンの町工場スゲェぜ。
こういう話なら面白いんだけど。でもアカなんだよなぁ。
- 加藤寛一郎
- 講談社+α文庫
- 古本
御茶メールOn-Lineに合流してみた。が、実はデザインを合わせただけで中身は変わってない。完全合併はいつのことやら。
んで。航空管制の本。面白くなかったから5日間もかかった。最大の問題は、著者がATCについてド素人ってこと。“ATCの自動化は可能である”って言いたかったらしいんだけど、例によって話が繋がってなくて苦労した。だいたいこの人に専門外のこと書かせちゃダメだろ。専門分野の航空力学を書かせても論点あやふや結論ぼんやりなんだから。
そういや友達に空自の管制幹部がいた気がする。元気でやってるかなぁ。
- 小関智弘
- 岩波現代文庫
- 新本
週の真ん中水曜日。真ん中もっこり夕焼け番長。
んで。重苦しい雰囲気を感じるのであまり読まない岩波文庫を珍しく手に取った。旋盤を回しながら本を書く小関智弘のデビュー作だ。町工場の技術を面白く書く人だから期待してたんだけど、これはダメ。全然ダメ。まず文章がダメ。格好よく書こうとしすぎてスゴい勢いで空回り、なにを言いたいのかわからない箇所が多すぎる。内容もダメ。やれ労働条件だ組合だ安保闘争といったくだらない話ばかりで技術が全然出てこない。
なんかアカじみててイヤな感じ。
- 恩田陸
- 集英社文庫
- 借り物
弟の結婚式で疲れ果てたおかげで昨日は空白の1日だった。寝まくったんだけど復活は遠い。
んで。弟が置いていった恩田陸に初挑戦。常野一族という超能力集団が一般人に迷惑をかけるわけでもなく、かといって役に立つわけでもないまま謎の敵と戦う話。仰々しいのはタイトルだけで中身はスカスカだった。そうでなくてもファンタジーなんて好きじゃないのに、こうも中途半端だとますます許せない。
でもまぁ集英社文庫がつまらないのはいつものことだし、こんなもんかもなぁ。
- 東野圭吾
- 文春文庫
- 借り物
読了日の定義が曖昧だったので改正。これからは読み終わった瞬間の日付にする。どうでもいいんだけど。
んで。本日は弟の結婚式。兄として恥ずかしいところは見せられないと思ったんだけど寝不足で疲れ果てたまま出席。昨日この本を読み始めたのが間違いだった。面白くて寝ずに読んじゃった。東野圭吾は前回の本が駄作だったから全く期待してなかったんだけど、良いほうに裏切られた。
身体は子供(11才ロリッ娘)頭脳は大人(30過ぎの大年増)というのは、ある意味萌え。でも最後までセクースしないんだよなぁ。そこが一番大事なのに。
- 東野圭吾
- 講談社文庫
- 借り物
珍しく現代物の小説が続く。内容が薄いから簡単に読み終わる。
んで。東野圭吾に初挑戦。ふむ、なにこれ? 登場人物は少ない、舞台は狭い、事件は取るに足らない、全く盛り上がらない。伏線はふんだんに張ってあったけど、どれもよくあるパターンで一見して伏線だとわかる。そんな落とし穴じゃ誰も落ちない。オチもありきたりでつまらなかった。ここまで驚きのない小説も珍しい。
なんというか、使い古されたミステリーって感じ。
- 桐野夏生
- 講談社文庫
- 借り物
止まらなくなった。眠れなくなった。読書時間を贅沢に取りすぎた。昼間がツラい。
んで。下巻に入ったら突如として方針転換。なぜかアクション活劇化。リアル感なんて気にしねぇとばかりにスゴいことになった。主人公のおばちゃんがCOOOOLだったけど壊れてた。他の人も壊れてた。みんな壊れてた。まともな人間出てこない。安っぽいクライマックスとありがちなエンディングは残念だったけど、一気に読んじゃったんだからそれなりに面白かったのだろう。
しかしまぁ他の桐野作品を読んでみたいという気にはならないな。
- 桐野夏生
- 講談社文庫
- 借り物
まだまだ読む。もう仕事なんて知らね。フリーランス最高。職業選択の自由万歳。
んで。弟が貸してくれた本。現代物のミステリーなんてくだらないと馬鹿にしてたんだけど読み出したら止まらなくなった。パートのおばちゃんによるバラバラ殺人の話。「このミステリーがすごい!」年間アンケート国内1位とか日本推理作家協会賞受賞らしい。
出てくるヤツらがみんな病んでる。主人公のおばちゃんグループは例外なく負け組根性全開。果たしてどんな結末を迎えるのだろう。
- 須川邦彦
- 新潮文庫
- 新本
なおもペース衰えず。なんでこんなに読めるのか考えてみたら睡眠時間が減ってた。だから毎日激しく眠いのか。
んで。なにかの書評欄に載ってた本。推薦者が椎名誠だったから不安だったんだが、いやほら、椎名って胡散臭いから。でもこれは大正解。明治時代の実話で最初の刊行が昭和23年という昔の本だけど古さは感じなかった。悲壮感のない溌剌とした無人島生活にワクワクしたよ。当時の漁業の様子なども興味深い。ウミガメ豪快に獲りすぎ。基本的に少年向けだけど、これは大人が読んでも楽しめる。
カミガキヒロフミによる箱庭的な雰囲気の挿絵も素晴らしいの一言。
- 筒井康隆
- 新潮文庫
- 新本
今月はけっこうなペース。手持ちの未読本は大量に残ってるから読む本には困らないけど……現実逃避月間?
んで。筒井の小ネタ集。ちょっとくだらないものから大変くだらないものまで各種取り揃えてあった。小説のネタにつながっているような断片が紛れ込んでて、確かに筒井だ。ただ面白かったかどうかというと、全356本の小ネタのうち笑えたのは5本くらい。残りは敢えて読むほどのことはない感じ。
最近の筒井は老人臭が漂ってて面白くない。もう筒井の面白い本は全部読んじゃってるような気がしてきた。
- 平岩弓枝
- 文春文庫
- 借り物
気がつけば月曜日。土日が短すぎる。12時間くらいしかなかった。これは間違いなく陰謀だ。俺ばっかり狙いやがって畜生。
んで。3ヶ月ぶりの『かわせみ』は俺ご贔屓の香苗お義姉さまと七重さまがあんまり出てこなかったので若干寂しかったが面白かったから許す。平岩のおばあさまは萌えのなんたるかをわかってらっしゃる。12巻の「岸和田の姫」なんて時代小説では空前の激萌えだった。それ以外の巻にも萌えの香りがしっかり漂っている。本当に素晴らしい。俺栄誉賞の時代小説部門は平岩先生に決定。永久欠番。
このままの勢いで続けて読んじゃいたいんだけど、飽きちゃうのが怖いでジッと我慢の師走かな。
- ニュートンプレス
- 月刊誌
春から飼ってるタイワンキンギョが、小瓶から2.6Lの小型水槽にお引っ越し。せっかくだから庭で拾ったサツキの枝を沈めてやろうと灰汁抜き中。なんか楽しい。
んで。特集「説明のつかない宇宙に関する13の現象」は、説明がついてから特集してほしいと思った。同じ宇宙ネタなら「地球の自転は時空を引きずるのか?」のほうが興味深かったな。一般相対論によれば自転する天体が時空を引きずるらしい。よくわからんがレンズ-シリング効果。それを測定中なのがGP-B衛星で、ジャイロ軸の角度が年間0.0000114度ズレたら勝ちだって。精度クソ高ぇ。
そういえば、もりいずみ(=竹内均)の「人物科学史」が載ってなかった。ついに念願の連載終了?
- 上野正彦
- 角川文庫
- 古本
最近、生きることに疲れてきた。もう呼吸すらしたくない。酒と読書だけで人生を送りたい。
んで。『自殺死体の叫び』とやらを聞いてみようと思ったら大失敗だった。初見のネタは合わせて15ページ程度で、あとは全部既出。いちいち突っ込むのも面倒くさいくらい既出。著者は監察医時代に2万件の検死を実施したと言うが、それにしてはネタが少なすぎだ。
この人の本、すでに105円の価値すら感じられない。もうやめた。
- 大小田八尋
- 学研M文庫
- 新本
今年も師走突入。どうにも時間の流れが早すぎる。これは陰謀だ。俺ばっかり狙いやがって畜生。
んで。ミグ25事件。サイトが役立たずでベレンコ中尉が突っ込んできてF-4EJ改とかE-2Cが導入されたはずだけど、実はよく知らないので確かめてみた。そしたら要するに政治家&官僚が自らの危機管理能力のなさをアピールしただけの事件だった。シビリアンが考えることを放棄したもんだから自衛隊はもう大変。違法ギリギリの自主待機とか悲壮感漂いまくりで泣けてきた。もしもソ連がMiG-25を破壊しに来てたらヤバかった。
そろそろ明確なROEくらいほしいなぁ。