書籍の類 読むの飽きてきた
■2005年01月07日 [書籍の類]
天を衝く (3)
  • 高橋克彦
  • 講談社文庫
  • 新本
俺満足度:★★★★★

一昨日から仕事してます。スーツ着用で0900時出社。0700時に家を出る生活。マジ無理。

んで。不本意ながら3日間もかけてしまった最終巻は感動の嵐。10万の秀吉連合軍に5000の兵力で善戦する九戸勢。陸奥のために命を捨てる将兵たちの姿に涙が止まらねぇ。俺もかくありたい。高橋克彦の東北歴史浪漫なので我ら東北好きはもしも陸奥がひとつになっていたらという儚くも壮大な夢を思い描くのが作法というもの。物語冒頭の「陸奥の地に根付く者、すなわち蝦夷だ」という言葉が全てだ。またもや東北移住熱が高まってキタァァァ!

奥付を見て気がついたんだけど初版から3週間で重版かかってるな。スゲェぜ克彦。東北の誇りだ。人相悪いけどスゲェ。

■2005年01月04日 [書籍の類]
天を衝く (2)
  • 高橋克彦
  • 講談社文庫
  • 新本
俺満足度:★★★★★

ついに正月休み最終日。酒でも飲まなきゃやってらんねっつってんだバカ。いっそ殺せ!

んで。そんなこんなで第2巻読了。さすが克彦、東北贔屓の人間がどうすれば喜ぶのかを知り尽くしている。合戦も面白いんだけど一番の見所は合議の場面。北信愛(政治80以上)と論争して毎回勝っちゃう政実(政治40くらい)。ちょっと不思議だけど克彦が書いてることが真実なのでKOEIは真摯に受け止めること。政実の緻密な読みと豪快な策略は気持ちいいほど当たるし九戸党は勇猛だし、希代の武将だよ政実。南部なんかにいないで伊達に来いよ伊達に。政宗と共に秀吉を返り討ちにしてくれよ。

それにつけても東北アツい。岩手アツい。IT時代の中核は岩手。世界経済の中心は岩手。これが24世紀のトレンド。

■2005年01月04日 [書籍の類]
天を衝く (1)
  • 高橋克彦
  • 講談社文庫
  • 新本
俺満足度:★★★★

明日から仕事が始まってしまう。イヤだイヤだイヤだまだ全然休んでない酒が抜けてない。現実逃避でダラリと読書。

んで。九戸政実キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!! と、実は政実なんて一昨年の御茶電・栗駒旅行で首洗い池を見るまで知らなかったことは内緒にしてさも昔から興味があったような顔で喜ぶ俺。政実なんてよく知らんが、さすが高橋克彦。陸奥を書かせたら無敵。たかが南部家内部のゴタゴタなのに目が離せない。

信長の野望』では伊達か蠣崎の俺だから南部の武将はよく捕獲したけど津軽為信しか使ってなかった。今後は政実も活用してあげたい気分。

■2004年12月29日 [書籍の類]
走れメロス
  • 太宰治
  • 新潮文庫
  • 古本
俺満足度:☆☆☆☆

ヤバい。今年も終わりだ。こんな本で1年を締めくくりたくない。年内にもう1冊読めるかなぁ。

んで。去年、探してた本が古本屋の2冊100円棚にあったので抱き合わせで買ってみた太宰治。太宰なんて中学の国語の授業以来だ。「走れメロス」はそれなりに。でもそれ以外は全て主人公が一人称。つまり俺の大嫌いな私小説だらけ。おまけに太宰は変なコンプレックスだらけだし死にたがりだし生活力ないし精神弱いし病んでるし、とてもついていけない。つまらん。

有名だからもう少し期待してたんだけど、芥川とドロー。

■2004年12月25日 [書籍の類]
芙蓉の人
  • 新田次郎
  • 文春文庫
  • 新本
俺満足度:★★★☆☆

クリスマスだというのに雑誌に続いて文庫も撃墜。世間一般の動きから隔絶されてる。

んで。『八甲田山』がなかなか良かったので再び新田次郎。今回の舞台は芙蓉峰つまり富士山だ。主人公は富士山頂に自費で観測所を作った野中到&千代子夫妻。導入が地味で話に入り込むまで時間がかかったけど、予断を許さぬ状況の連続に目が離せなくなった。

極寒の世界の話なのに魂はアツいぜ。

■2004年12月21日 [書籍の類]
鉄を削る 町工場の技術
  • 小関智弘
  • ちくま文庫
  • 新本
俺満足度:★★★☆☆

年の瀬もダラリと読書。年がら年中ダラリと読書。

んで。『粋な旋盤工』がアカじみてたから新本で買う気は失せたんだけど、前に買っていた手持ちが発掘されたので消化してみた。これは比較的技術寄りだったからそこそこ楽しめた。難しい仕事を発想の転換で成功させちゃったり、削った感触で材料の不良を見つけたりと、町工場で働く熟練技能者の凄さを垣間見れた。ニッポンの町工場スゲェぜ。

こういう話なら面白いんだけど。でもアカなんだよなぁ。

■2004年12月20日 [書籍の類]
管制官の決断 ニアミス、大空港の危機一髪
  • 加藤寛一郎
  • 講談社+α文庫
  • 古本
俺満足度:☆☆☆☆

御茶メールOn-Lineに合流してみた。が、実はデザインを合わせただけで中身は変わってない。完全合併はいつのことやら。

んで。航空管制の本。面白くなかったから5日間もかかった。最大の問題は、著者がATCについてド素人ってこと。“ATCの自動化は可能である”って言いたかったらしいんだけど、例によって話が繋がってなくて苦労した。だいたいこの人に専門外のこと書かせちゃダメだろ。専門分野の航空力学を書かせても論点あやふや結論ぼんやりなんだから。

そういや友達に空自の管制幹部がいた気がする。元気でやってるかなぁ。

■2004年12月15日 [書籍の類]
粋な旋盤工
  • 小関智弘
  • 岩波現代文庫
  • 新本
俺満足度:☆☆☆☆☆

週の真ん中水曜日。真ん中もっこり夕焼け番長。

んで。重苦しい雰囲気を感じるのであまり読まない岩波文庫を珍しく手に取った。旋盤を回しながら本を書く小関智弘のデビュー作だ。町工場の技術を面白く書く人だから期待してたんだけど、これはダメ。全然ダメ。まず文章がダメ。格好よく書こうとしすぎてスゴい勢いで空回り、なにを言いたいのかわからない箇所が多すぎる。内容もダメ。やれ労働条件だ組合だ安保闘争といったくだらない話ばかりで技術が全然出てこない。

なんかアカじみててイヤな感じ。

■2004年12月14日 [書籍の類]
時雨のあと
  • 藤沢周平
  • 新潮文庫
  • 借り物
俺満足度:★★★☆☆

読書家という職業はないものか。切実になりたい。

んで。久々の藤沢周平はまったりとした短編集。『用心棒日月抄』とか『よろずや平四郎』のような軽いのが好きなんだけど、落ち着いた話もなかなか。

収録されてた「雪明かり」は先ごろ映画化されたとか。タイトルは『隠し剣 鬼の爪』。知らねぇー。原作のほうは継母の連れ子だった妹とどうかなっちゃう話だった。血のつながった妹だったらもっとよかったのに。

■2004年12月13日 [書籍の類]
光の帝国 常野物語
  • 恩田陸
  • 集英社文庫
  • 借り物
俺満足度:☆☆☆☆☆

弟の結婚式で疲れ果てたおかげで昨日は空白の1日だった。寝まくったんだけど復活は遠い。

んで。弟が置いていった恩田陸に初挑戦。常野一族という超能力集団が一般人に迷惑をかけるわけでもなく、かといって役に立つわけでもないまま謎の敵と戦う話。仰々しいのはタイトルだけで中身はスカスカだった。そうでなくてもファンタジーなんて好きじゃないのに、こうも中途半端だとますます許せない。

でもまぁ集英社文庫がつまらないのはいつものことだし、こんなもんかもなぁ。