- 水上勉
- 新潮文庫
- 古本
円安の影響かいつも買ってた通販の激安スパゲティが値上がりしてたところにローソン100が安いという情報を得たので未体験ゾーンのチュニジア産「CIAO」とドバイ産「ジェナン」をゲト。「CIAO」のほうはなぜかシナモンっぽい匂いが漏れ出しているが味は大丈夫なんだろうか。
んで。津軽海峡から始まった物語は津軽海峡で幕を閉じた。オチが若干軽かった嫌いはあるけれども、そこに至るまでの暗くて哀しいストーリーには最後まで引き込まれた。解説によると事件の発端となった大火事も本当にあったそうで、上手いこと絡めるもんだねぇ。
ただ、ちょっと引っかかることが残ってる。結局、葛城時子を訪ねてきた男は誰だったの? 刑事も「見つかれば生きた証人になる」って話してたはずなのに放置プレーで終わったような。俺の勘違いなのか回収忘れなのか。
- 水上勉
- 新潮文庫
- 古本
クロネコメール便廃止ときた。代替サービスの契約内容次第では通販廃業かな。本業のほうが忙しいから廃業したほうが楽になるんだけど、多少の金になるし、なにより貴重な外出の機会だから頼むよヤマト運輸。
んで。上巻だけはずっと前に買っていたものの、下巻が見つからず読むことが出来ずにいた「飢餓海峡」。このたびようやく下巻を入手したので満を持して読んでみた。俺の頼りない予備知識でも洞爺丸台風がモデルだということはわかってたので、きっとクライマックスが台風なんだろうと想像していたら全然違っていきなり台風から始まった上に連絡船事故は肝心の放火殺人事件を混乱させただけで直接関係なかった。こういう話だったのかー!
捜査が進展せずに10年くらいたったところで急展開して下巻に続く。なにこれ続きがものすごく気になる。
- 小泉武夫
- 中公文庫
- 古本
Zippoオイルが切れた。ふと思い出して物置のキャンプ道具を漁ったら20年前の白ガスを発見! なんか変色して黄ガスになってるけど気にせず注入点火したらモクモク煙を出しながらも燃えることは燃えるということが判明した。しばらく使ってみるか。
んで。普通は食べないようなものを食べる話。なら面白かったんだろうけど実際には著者が珍しいと思っている食材&食べ方のようで珍しくないものが多かった。魚に関しては特に酷くて普通に食べるものばかり。たまに本当に珍しい食材が出てきても説明がアッサリ短くて情報量が少なすぎる。引用と伝聞だけで味を語ってるのが多い点もマイナス材料。一番期待した「灰」は食材になってないし。これはハズレっすわ。
この人の本、前に読んだのは面白かったような気がしたんだけど、過去の日記を確認してみたら2対1でハズレのほうが多かったので今回の結果も致し方なし。
- 森功
- 新潮文庫
- 古本
Amazonのアクセス制限が厳しくなりやがってスクレイピングはもう無理かもわからん。いよいよMWSを使うしかないのか。でもMWSだと商品説明のテキストが取れないんだよなぁ。
んで。検事から弁護士に転身した通称“ヤメ検”の中でも特に金に転んで黒く染まった人たちを追った話。ヤメ検からしたら、検察は元職場だからやり口なんて丸わかりだし、担当検事が元同僚だったりするわけで、そりゃまともな裁判にならんわなぁ。さすが司法試験に合格してるだけあって狡猾な連中だぜ。
間違いなく事件の真相解明を疎外してるんだから、なんかしら規制しないとダメだろこれ。
- 由良三郎
- 文春文庫
- 古本
通販の過当競争がひどすぎるので、価格決定アルゴリズムを少し変えて様子を見てみることに。もう薄利多売は疲れたよ。本業が順調なのが救い。
んで。元医者のミステリー作家がミステリー小説の矛盾とか問題点を面白おかしく突く話。本筋のミステリー診断も楽しいんだけど、矛盾や問題点を突けば突くほどミステリー小説家である著者自身の首を絞めることになる葛藤こそがこの本の醍醐味。こういう自分で自分を追い詰める高度な自虐は嫌いじゃない。
存在するかわからないけど、完璧に科学されたミステリー小説を読んでみたいなぁ。
- 森達也
- 角川文庫
- 古本
あけよろ。年末年始は某CS放送Webサイト用CMSの大改造でずっとプログラム書いててその疲れを癒やす間もなく今年の仕事が始まったよ……。もっと酒を飲みたかった。
んで。タイトルから面白おかしい話を期待していたんだけど全く違って、昔テレビなんかで有名になったエスパー3人のその後を追いながらマスメディアの姿勢に疑問を投げかけたドキュメンタリー番組の取材記録的ルポだった。エスパーに関しては信じたもんだか疑ったもんだか揺れる立場から書かれてるんだけど、やらない言い訳ばっかりのエスパーを信じる要素ってあるか? 自称するだけで商売になるからか、今さら引っ込みつかなくなったか、もしくは自分に超能力があると信じ込んじゃってる可哀想な人か。そして、そういう連中を持ち上げた挙げ句はしごを外したマスメディア。どっちも胡散臭さじゃいい勝負だよなぁ。
とりあえずエスパー()の言動がいちいち気持ち悪かった。嫌い。
そんなこんなでフィリピンへの送金が大変で落ち着いて本を読めてない気がするけどしょうがない。諦めて読んダラ日記の12年目を振り返ってみる。
・書籍:55冊
・漫画:『ベルセルク』は当然出ない
ますます冊数が減ったけど、引っ越し出土品の他に手持ち再読シリーズも順調に片付いててそれなりに充実感のある1年だったと思いたい。
2015年こそはダラリと読めそうな気がする。んではまた来年。
- 宮本照夫
- 新潮文庫
- 古本
年末なのよ。クリスマス前の仕事納めを考えたものの、少しでも稼がなければならないので休むこともままならず。とにかく金がほしいんだ。フィリピンへの送金が大変なんだ。
んで。ヤクザが店にやってきちゃった飲食店経営者の体験談。そういう時どう戦えばいいのかハウツー的に語ってくれるのかと思いきや、さほど戦ってなくて思ってたのと違った。何ごともけっこうなあなあでなるべく波風立てずに済ませてて、時にはヤクザの幹部と心の交流もあったりしてそれはどうなのかと。でもそのパートが一番面白かった。結局、偉い人と知り合いになったら勝ちってことよね。
昔、商談でその手の偉い人と同席したことがあるけど、見た目に反して人当たりが非常によくて驚いた思い出。
- 藤田紘一郎
- 講談社+α文庫
- 手持ち
ぼちぼち年末感が出てきあて今年はいつまで仕事しようか悩み中。クリスマス前に終わりたいけど、売上が低迷してるからそうもいかない気配。うーん、早く休みたいよぅ。胃が痛いよぅ。
んで。またまた再読モノの藤田紘一郎。この本に関しては、初めて読んだ時もさほど面白くなかった記憶があって、改めて読んでみたらやっぱり面白くなかったから思い出補正すらナシ。専門は寄生虫だと自称してるのに、なんでかヒトの話をしたがるんだよねぇ。この人の場合、寄生虫以外のことを書いたところで説得力ゼロなんだから、余計なことせずに寄生虫のことだけ書いとけと思う。
あ、寄生虫ネタに説得力があるという意味ではないよ。説得力なんてどこにもない。
- 藤田紘一郎
- 講談社文庫
- 手持ち
じんわり続けてる通販業務が笑っちゃうほど売れてなくて笑っちゃう。実働時間から時給換算すると1,000円に満たないという酷い状態。半分趣味とは言え、もう少し儲けがないと続けらんないぞ。
んで。カイチュウが笑う話。いや、カイチュウは笑わないけど。なんやかや寄生虫の話。どの話題も藤田紘一郎だけあって根拠に乏しいのはいつものことだけど、デビュー作ということもあって、まだまともに書いてるなぁという感じはある。初めて読んだ時はスゴく面白いと思ったんだけど、今回も思い出補正だったようでそんなに大したもんじゃなかった。
手持ち再読シリーズはけっこう期待を裏切られる。俺も経験を積んで大人になったってことだな。