- 高木勉
- 文春文庫
- 古本
祖父の葬式をサボったら、現地入りしてる親から顔くらい出しなさいと言われてしまったので渋々やって来ました杜の都仙台。おおおお。なんか寒い。とても寒い。早速帰りたい。
んで。小説『八甲田山死の彷徨』の徳島大尉のモデルになった福島大尉の話。著者は福島隊長の甥らしく、身内ならではの豊富な一次資料で福島大尉の人となりはよくわかった。でも、そんなに面白いもんじゃなかったんだな。だって福島大尉の部隊は普通に行軍して普通に帰ってきただけだし。
死の彷徨の主役は青森五連隊だよね。どう考えても。
- 豊田穣
- 講談社文庫
- 古本
祖父さんが大往生。いい人じゃなかったけど、とにかく面白い人だったな。シベリア抑留時代のターニャの話とか、一体どこまで本当だったんだか。
んで。中島飛行機創業者の伝記。ほぼ二次創作。無駄に多い引用。引用以外は文章崩壊。なにより終わってるのは、とかく知久平マンセーすぎる点だ。知久平のやったことは全て正しいというのが大前提になってて、まるで教祖様。着手時期さえ早ければ「富嶽」はあり得たとか、もうどこまでドリーマーかと。
中島知久平がスゴい人だったということに異論はないが、この本はダメすぎる。どこに出しても恥ずかしい駄作。
- 三野正洋
- 光人社NF文庫
- 古本
今日は会社の人が出張で孤独な作業だった。サボろうと思えばサボれるのに、なぜかまじめに仕事しちゃう自分が悔しいんだぜ。
んで。二次大戦におけるドイツ軍の主要兵器を米英(と、たまに日伊ソあたり)のものと比べてみた話。比較のしかたはかなり乱暴だったけど、いろんな兵器が出てきて楽しかった。ジェット機は実用化したくせに重爆作れない、車両は高性能だけど凝りすぎてて数が揃わない、などなどドイツの歪な科学力を堪能できた。
俺はあんまり好きじゃないけど、ドイツ軍マニアの気持ちが少しだけわかったような気がする。
- W・ヨーネン/渡辺洋二(訳)
- 光人社NF文庫
- 古本
今のところ元気に通勤中。仕事はどうでもいいとして、とにかく少しでも読書ペースを上げなきゃだわ。このままでは負けてしまう。なにと勝負してるんだか知らんけど。
んで。ドイツ空軍の双発複座夜戦・メッサーBf110で34機墜とした人の回想録。ちょっと格好よすぎるというか、話が出来すぎてる嫌いはあったけど、話半分だとしてもけっこう楽しめた。ドイツの科学力はスゴいなぁ。だって機上電探が映るんだぜ。機上電話が通じるんだぜ。
それとあれだ。夜間撃墜44機のラインホルト・クナッケ中尉がよゐこ有野に似てたのが印象的だった(話と関係ない)。
- 佐々木譲
- 新潮文庫
- 古本
横須賀で朝まで飲み明かして、そのまま防大祭に行ってみた。でも雨だったし寒かったし眠かったからすぐ帰って来ちゃった。ちょっともったいなかった。
んで。世に知られていないが実は太平洋戦争開戦前夜ベルリンに飛んだ零戦がいた、というノンフィクションっぽい小説。あくまでノンフィクションっぽいだけであって全てフィクションなんだけど、ディテールがそれっぽくてけっこう面白かった。
ま、フィクションなんだから面白くなきゃ困るわけだが。
- 池上司
- 角川文庫
- 古本
ついに秋休み最終日。明日から約2ヶ月ぶりの通勤でござます。午前中に起きられるか不安。駅まで歩けるかも不安。すっごい不安。
んで。日本でテロが発生、そのせいでなぜか海自の潜水艦が支那海軍に追われたので戦った話。日中2隻の潜水艦が延々と戦うだけという、なんとも広がりのない小説だった。戦闘内容もご都合主義で、とにかく両艦長がエスパーすぎる。お前ら結婚しろって感じ。
結局テロがどうなったかもわかんないし、釈然としない。完成度低い。
- 黒崎視音
- 徳間文庫
- 古本
文化の日は入間航空祭。もう現地に行く気はなくなったので、自宅の庭から上空を通過する飛行機を見上げることに。朝からC-1、T-4、U-4あたりが飛んでた。ふむ、普段とあんま変わらん。
んで。しばらく気楽に小説でも読んでみようということで、SATの隊長になっちゃったキャリア警察官がいろいろ大変だった話。豊富な舞台バリエーション&明確なキャラ設定で面白かった。多分にご都合主義かつ予定調和ではあったけど、こういう冒険小説は大好きだ。武器もたくさん出てきたし。
ブコフで最初にこの本を見つけた時、表紙を開いたら中身が『真珠夫人』だったことはいい思い出。
- 内田幹樹
- 新潮文庫
- 古本
そろそろ仕事に向けて生活のリズムを整えようと思って早めに布団に入ったのに、本を読み始めたら朝になってた。日本標準時との時差がますます大きくなったよ。
んで。PICシリーズの第1作は護送中の犯人を乗せた飛行機が飛んでる最中に壊れて大変だった話。機長が意識を失ってコーパイが“もうらめぇぇぇぇ”ってなったけど最終的になんとかなった。ぶっちゃけ『操縦不能』とほとんど変わらない気もするけど、面白かった。
たまには小説もいいね。
- 松村劭
- 文春新書
- 古本
近づいてくる通勤再開に恐れおののく日々。仕事は友達、怖くない。それはわかってるんだよ翼くん。わかってるんだけど憂鬱でたまらんのだよ。にんげんだもの。
んで。紀元前のギリシャから現代に至る各時代の代表的な戦闘教義の変遷をザックリと追った本。わかりやすい。読みやすい。今まで目を逸らし続けてきた戦闘教義というものに興味を持てた。機械としての兵器にしか興味なかったけど、兵器を戦闘教義と絡めて考えたらもっと楽しめるのかも。
惜しむらくは、あまりにザックリしすぎてた点か。ちょっと欲求不満。
- 野中郁次郎
- 中公新書
- 古本
来月から通勤再開の運びとなった。短い秋休みだったなー。おかげでFF11以外、なにもできなかったじゃないか。あと2ヶ月くらい休みでもよかったのに。
んで。アメリカ海兵隊の歴史を非常にザックリと追ってみた本。前半は文章力が不安定で読みにくかったけど、中盤以降は著者が慣れたのか俺が慣れたのか、なんとか普通に読めた気がする。ただ副題にもなってる組織の自己革新云々という結論は、まるで取ってつけたようで説得力どころか意味すら感じられなかった。
だからなに? という以外に言葉が思い浮かばない。