- 沢木耕太郎
- 文春文庫
- 古本
最近、肉料理が重たく感じちゃって毎日のように焼き魚を食ってたんだけどさすがに飽きたので鰯を天ぷらにしてみた。そしたらあらやだ、外さっくり中ふんわりでマジ美味。鰯リスペクト。
んで。社会党委員長を刺し殺した少年の話。第10回大宅賞受賞作。殺されたのは時の社会党委員長の浅沼稲次郎、殺したのは若干17才の山口二矢。昭和35年の古い事件だから今まで全く知らなかったけど、すんごく面白かった。とにかく山口少年の純粋さが感動的で、サヨクを刺し殺すだけでも素晴らしいのに裁判の前に自殺しちゃうんだから泣かせる。やるべきことをやって未練なく世を去るなんて格好よすぎで惚れるわ。
今の時代にも、またこういう子が出てきて民主とか共産とか社民の連中をサクッとしてくれることを望んで止まない。
- 水谷竹秀
- 集英社文庫
- 古本
このところ取り憑かれていた某CS放送の生番組は俺様システムを使って現場スタッフだけでSNSをハンドリング出来るようになったので、ようやく初めてのお休みを取れた。この調子でフェードアウトしたい。
んで。フィリピンに困窮した日本人がいる話。ほとんどの場合、日本で上手く生きていけなかった人がフィリピン人女性を追いかけて海を渡ったけど結局お金なくなってどうにもならなくなったパターンで、堕ちていく経緯がなかなか面白かった。自分で選んだ道なんだからほっとけばいいと思うけど、現地人の世話になるのは許せない。フィリピン人だって貧しいんだ。甘えてんじゃねぇ。
こういう日本人、俺の周りでも聞いたことがあるくらいだからマニラあたりにはかなりの数がいるんだろなぁ。迷惑かけてないことを祈るよ。
- 吉野せい
- 文春文庫
- 古本
生放送のスタジオでツイートをピックアップしてタブレットに表示するプログラムが本日の放送に間に合ったのでホッとした。今後は現場の要望を聞いてバージョンアップしてくよ。
んで。古希を過ぎたお婆さんが大正~昭和初期の若き開拓農民時代の思い出を綴った短編エッセイ集。第6回大宅賞受賞作。若い頃から文学志向だったそうで、旦那は詩人。そういう影響が遺憾なく発揮されていて、下手なポエムみたいな文章で断片的に描かれた開拓民の暮らしは別にどうでもいいことばっかりだった。こういうのをノンフィクションとは呼びたくない。
これが大宅賞を取っただなんて、裏でなにかあったんじゃないかと勘ぐっちゃう。
- 山崎朋子
- 文春文庫
- 古本
ようやくプロ野球開幕3連戦の生放送立ち会いが終わってグッタリ状態。試合前練習中のグラウンドに行けたりしたのは面白かったけど、連日の長時間拘束はツラい。SNSのシステムを作る時間が取れないよ……。
んで。今回も第4回大宅賞受賞作で、明治時代にボルネオ島サンダカンへ売り飛ばされた“からゆきさん”の話、と思わせておいて実際は当時のことを聞き出すために奮闘した話。さすがに娼妓の身売り話だけで大宅賞は取れない。本題は元からゆきさんのお婆ちゃん家に住み込んだ3週間のほうで、著者とお婆ちゃんの心が少しずつ通じていく感動的なストーリーだった。これは大宅賞。
お婆ちゃんの貧乏っぷりとか著者の行動にやり過ぎ感があふれてて、どんだけ話を盛ったのか真実を知りたくなること必至の一冊。
- 鈴木明
- 文春文庫
- 古本
某CS放送の新番組は本日スタート。SNSの投稿をピックアップして画面に出すシステムは間に合わなかった。てへ。早く作りたいんだけど、明日もまた生放送の立ち会いで時間ないねー。困ったねー。
んで。終戦から26年経ってから突如として新聞に載った南京大虐殺の記事を目にした著者が、南京でなにがあったのか真実を知りたくなっていろいろ取材したり調べたりした労作。第4回大宅賞受賞作。どこに行っても誰に聞いても大虐殺の明確な証拠が出てこないという徒労感を味わう本とも言える。30万人殺して証拠を残さない日本軍の完全犯罪っぷりが感動的だった。
きっかけになった記事を載せた新聞は、もちろん朝日新聞。もうそれだけでねつ造の明確な証拠になってるねぇ。
- イザヤ・ベンダサン
- 角川ソフィア文庫
- 古本
プロ野球開幕と同時に始まる某CS放送の新番組でSNS関連システムを担当することなったので、本番1週間前の全体リハで現場の様子を見てきた。どういうことをやりたいのかわかったから、突貫で作るよ。
んで。日本生まれのユダヤ人がユダヤと日本を比較してみた、という体の日本人論。第2回大宅賞受賞作。昔からなんだかんだ大変なユダヤに比べたら、日本のなんと豊かで平和なことよ。なにかにつけて日本人にはユダヤを理解できないと言いまくりなのももっともだよ。まぁ、別にユダヤ人を理解したいとも日本人を理解してほしいとも思わないからなんの問題もないけど、とにかく日本人でよかったよ。
あとさ、この本を書いたお前も日本人じゃん……説得力……。
- 崎山克彦
- 新潮文庫
- 古本
フィリピン実家の村で一番いい場所に土地を買って別宅を建てることにしたのが半年前。その別宅がついにほぼ完成! お金かかったけど、次回の里帰りからはまともな家で寝泊まり出来るよ!
んで。カオハガン島の話。不法居住している島民と共存して、その島民による自立自存と同時に自然環境維持を目指してるらしい。他人事だからどうでもいいけど、賛同しないし成功するとも思えない。フィリピン人の計画性のなさを舐めちゃいけない。ド田舎小島の漁民なんてなおさらで、間違いなく明日の100万ペソより今日の100ペソを選ぶよ。今は本人が生きててしっかり目を配ってるからいいだろうけど、死んだ途端に全て崩壊して終わりじゃないかな。島の正式な所有者も現地法人だろうし、明るい未来は見えないなぁ。
あ、そうそう。唯一、ビサヤ語の単語リストと簡単な用例はとてもよいものだった。
- 軍司貞則
- 講談社文庫
- 古本
学力はそこそこあったのに貧乏のせいで進学を諦めて働いている義妹を大学に通わせてやることにした。ただし学費、食費、下宿代、小遣いなど俺が全額出す代わりに、大学も学部も俺が決めるぞ。励め。
んで。今回も1980年代のマニラが舞台の一冊。タイトルは「ジャピーノ」だけど、実際にはほぼイザベルっていう元ジャパゆきさんの話だった。ジャパゆき時代に子供が出来たけど日本人の父親は認知もせずに逃げちゃったというよくあるパターンで、フィリピンにはこういう恵まれない母親&日比ハーフの子供がたくさんいるんだけど支援は全くないよ、と。うん、知ってた。でもどうにもならんし、する気もないし。
ま、アレだ。フィリピン人は不幸耐性が異常に高いから大丈夫だよ。weather weather lang。
- 久田恵
- 文春文庫
- 古本
献血の生化学検査結果が届いてた。大注目のγ-GTP、正常値68までのところ結果は……173! 余裕の上限突破! これダメじゃん! また酒量を減らさなきゃならんか……。
んで。時は1980年代、フィリピン人ジャパゆきさんと日本人男の結婚の話。第21回大宅賞受賞作。気合いの入った取材に好感が持てた。ウチの場合は現地で一本釣りしてきたからジャパゆきさんとはかなり状況が違うけど、同じくフィリピーナを愛した男として身につまされるところも数多く……。とは言え、この本に出てくる日本人男はいいようにカモられ過ぎ。フィリピン人には毅然とした態度で臨まなきゃダメよ。こっちは日本人様だぞ。
大宅賞のリストを確認したら、第21回はこの本と『レーザー・メス 神の指先』、『収容所から来た遺書』が同時受賞だったのね。最高の当たり年じゃん。
- 佐木隆三
- 文春文庫
- 古本
美味しくない酒だと飲む量が減ることに気がついた! 到来物のちょっと高めの焼酎がお口に合わなかった結果、大発見をしてしまったかも知れん。でもこれじゃ晩酌がつまんないから早く空けてやろ。
んで。明治~戦後にかけて八幡製鉄所の高炉を支えた田中熊吉の生涯を史実フィクション取り混ぜて描いた話。下請けの鍛冶職人から始まって常雇いの職工になり、その後もドイツ留学したり溶鉱炉を守ったりで、最終的には定年ナシの終身職工という宿老にまでなってた。東田第一高炉の火入れと同時に採用されて、炉が操業を終えた年に亡くなってるあたりもドラマみたいで、これはまさに高炉の神様ですわ。
あくまで現場にこだわって仕事に生きる男の姿って格好いいね! 俺はもっと生ぬるい人生を送りたいけど。