- 高橋克彦
- 講談社文庫
- 手持ち
2年ぶりのフィリピン里帰りを計画する時期が来た。さて、チケットを予約しよう。と思ったら、そういえば全員のパスポート番号が必要だった。ムスッコのパスポートを作ってこなきゃ。
んで。蝦夷の聖典、第4巻は奥州藤原氏爆誕。前九年の役の後、清原氏の養子にされて清原清衡なんていう名付けた親の顔が見たいレベルの珍名になってしまって生き恥をさらす清衡。たぶんこの名前がよっぽど嫌だったんだろう、後三年の役を起こした。その気持ち、わかる。そしてついに奥六郡を手に入れたぞ。ついでに名前を藤原姓に戻したのは当然だ。でもこの巻の真の主役は義家。八幡太郎かっこよす。
この勢いのまま奥州藤原氏と東国武士が手を組んで朝廷を滅ぼすんですね、わかります。
- 高橋克彦
- 講談社文庫
- 手持ち
ふるさと納税は必要なものをもらうべし、という真理に辿り着いた。日々の生活で絶対に欠かせないものの筆頭といえば、焼酎と決まっている。鹿児島県垂水市がいいか日置市がいいか悩む。
んで。蝦夷の聖典、第3巻は前九年の役クライマックス。安倍からしたら源頼義ごとき鎧袖一触だったはずのさ。それが清原武則と金為行のせいでむざむざと……思い返すだに腹立たしい。終わりが近づくにつれて、ここまでの物語を支えたキャラが一人また一人と旅立って、もう号泣ものですよ。特に荒川平祐の最期は、涙で視界が滲んでまともに読めねぇ。蝦夷はただ平和に暮らしたかっただけなのに、朝廷許すまじ。
こうして安倍氏は滅んだが、清丸という希望はかろうじて残った。まだだ、まだ終わらんよ。
- 高橋克彦
- 講談社文庫
- 手持ち
ホンダのモンキーをもらった。でも車庫にスペースがないので、動かなくなって久しいDio BAJAの処分を決心した。せめてヘッドライト周りだけは残しておこうと、泣きながら取り外した。
んで。蝦夷の聖典、第2巻はついに安倍の宿敵・源氏がオンステージ。やる気満々の朝廷が陸奥守に送り込んだ源頼義によって前九年の役、スタートです! そしたらいきなり永衡(バドミントンが得意)が裏切りを疑われたあげく殺されちゃって経清マジ激おこ。もうやってらんねーっつって安倍に走った場面がこの巻の見どころ。もともと強い安倍軍に経清が加わったんだから、この戦はこっちのもんよ。敗北を知りたい。
この勢いのまま安倍が陸奥を統一するんですね、わかります。
- 高橋克彦
- 講談社文庫
- 手持ち
今年は夏休みが短くて、気がつけばもう最終日。今日はたっぷり休もうと思ってたのに、なんかAmazonのアクセス制限がCAPTCHAじゃなくなってない? ああ、またツールを対応させなきゃ。
んで。未読の在庫が枯渇したので、読んダラ以前の既読の中から不朽の名作「炎立つ」をチョイス。過去に何度も読んでるんだけど、ここ20年くらいはご無沙汰だから細かい話はすっかり忘れてて、おかげでほぼ初めて読むくらいの新鮮な気持ち。そしたらいきなり面白い。貞任がTPOわきまえずに熱い。経清は使えない陸奥守にヘイト溜めてて見限る気満々。そして永衡は阿倍の娘に嫁に来ないか。これで勝つる!
ついでにNHK大河ドラマ版も見始めたんだけど、こっちは思い出よりも出来がよくなかった。
- 福岡伸一
- 講談社現代新書
- 古本
前に訳あり粉ミルクを安く買えたことがあったんだけど、その後ずっと巡り会えなくて悲しい。今回買ったのも、お高い正規品だ。賞味期限切れでもなんでもいいから、安いのをくれ。
んで。手持ちの在庫が少なくなってきたので、長らく本棚にあったけどスルーしていた新書を手に取ってみた。話題になった本だったような記憶はあるんだけど、どうせ難しいんでしょう? と思ったら、これがまぁ、端的に言って、面白かった。超、面白かった。生物を生物たらしめているのは、自己複製と動的平衡。おお、しっくり来たー! 説明はわかりやすいし文章は上手い。もっと早く読めばよかったぜ。
検索したら今年になって続編っぽいのが出たっぽい。そっちも読んでみたい。
- 平岩弓枝
- 文春文庫
- 古本
ムスッコに眼鏡を握り潰されたので、初めてowndaysに行ってみた。普段使いの安い眼鏡の他に、ずっとほしかった丸眼鏡をブルーライトカットレンズで作ってやったぜ。出来上がりが楽しみ。
んで。「新かわせみ」の第2巻は、俺の頭もだいぶ明治時代に馴染んできてサクサク読んでしまった。非常に気楽に読めて普通に面白いから娯楽小説としてはいいんだけどさ、主役の若者トリオが外人医師の弟子だったり法律の勉強してる探偵だったり女学校の生徒だったりするのは、ちょっと出来すぎだよなー。明治時代でこんなことしてるなんてスーパー上流階級じゃんか。
あと麻太郎と異母兄妹だって千春にバレたー。夢の近親カップル成立は無理かー。
- 平岩弓枝
- 文春文庫
- 古本
空自コスプレ大会から帰ってきた翌朝、すぐ近所に警察が集まってたからなにかと思ったら、親戚のおじさんが死んでたわ。自宅で突然死するとあんなに警察が来るのね。驚いた。
んで。久しぶりの「かわせみ」は新シリーズで明治時代になってた。いきなり東吾は行方不明になってるわ源三郎と七重が殺されてるわで頭がついていかなかったわ。そんな超展開の中、20代になった麻太郎、源太郎、花世の幼馴染み仲良しトリオが源三郎と七重の仇を討ったのでめでたしめでたしの新シリーズの第1巻だった。強制世代交代には驚いたけど、これはこれで面白い。
ただ、みんな大きくなっちゃってて圧倒的にロリ成分が足らんな。
- 萩原遼
- 文春文庫
- 古本
ふるさと納税というのをやってみようと思い立っていろいろ調べた結果、まずは和歌山県田辺市に寄付して梅干し4kgをもらってみることにした。どこにあるのかすら知らない自治体だけど。
んで。帰国運動で祖国に帰ったお友達が消えたから心配で行方を追ったら帰国運動の真実が見えてきた話。第30回大宅賞受賞作。北朝鮮の体制がかなり素敵でけっこう面白かった。でも自他共に認める“地上の楽園”だったわけだし、たぶん著者の勘違いだと思う。そりゃ楽園にも多少の苦労くらいはあるさ。みんな自分で考えて帰国を決めたんだから、他人がどうこう言うのはおこがましいよ。
まだ“地上の楽園”は健在だから、南北関係なくみんな帰ってくれないかな。
- 新田次郎
- 文春文庫
- 古本
みずほ銀行の口座から振込をすることがあるんだけど、みずほマイレージクラブに入れば振込手数料が無料になることに今さら気がついた。ずっと無駄な手数料を払ってた情弱俺。悔しいです。
んで。陸軍測量部の測量官・柴崎芳太郎と愉快な仲間たちが測量しながら未踏峰の劒岳に挑んだ話。ずいぶん前に観た映画版では登頂することに重点が置かれてたおぼろげな記憶があるんだけど、原作は“山登りなんて測量するための手段だ”という感じで、とにかく測量が全て。ストイックなプロ魂がかっこよかった。四級三角点しか設定できなくて点の記に残らなかった切なさもいい。
こういうの読むと山に行ってみたくなるよねー。行かないけど。
- 大野芳
- 新潮文庫
- 古本
通販の売れ行きが悪いと思ったら価格改定マシンがHDDエラーで止まってた。コールドスタンバイさせてた控えマシンの出番だ! と立ち上げたら、なぜか中身が変わってた。なにやってんだ俺。
んで。「宗谷」の記録。大量の資料や証言をまとめ上げた正真正銘の力作。ソ連発注の砕氷貨物船「ボロチャエベツ」として起工したのが戦争で日本船「地領丸」になり、海軍の特務艦「宗谷」として終戦を迎えてから引き揚げ船になり灯台補給船になり。南極観測船でタロジロしてから巡視船になって、退役した今も浮かんでるんだからとんでもねー。文章力にやや難ありなのが惜しい。
船の科学館の本館が再開したらムスッコと行きたいんだけど、いつになるんだ……。